研究課題
基盤研究(C)
β-アドレナリン受容体(β-受容体)は、現在、β_1-β_3の少なくとも3つのサブタイプに分類されている。本研究では、申請者がこれまで主として消化管平滑筋で推進してきたβ_3-受容体機構の研究を血管組織に展開させ、血管における発現分布と生理的役割、さらには弛緩反応機構に関わる分子機序の解明を目指した研究の基礎的検討をラット動脈平滑筋標本(胸部・腹部大動脈)を用いて行い、以下の新知見を得た。1β-受容体を介した弛緩反応を検出するための評価系を確立した。2イソプレナリンによる弛緩反応に、プロプラノロール感受性β-受容体(β_1/β_2)とプロプラノロール非感受性β-受容体が関与することを見出した。33種類のカテコラミンの弛緩効力順位とイソプレナリンによる弛緩反応に対するサブタイプ選択的β-受容体遮断薬(アテノロール、ICI-118,551)の抑制効果から、プロプラノロール感受性β-受容体が、胸部大動脈では主としてβ_2-受容体、腹部大動脈ではβ_1-受容体であることを明らかにした。4イソプレナリンによる弛緩反応に対するブプラノロール(β_3-遮断作用を有するβ-受容体遮断薬)の抑制効果から、プロプラノロール非感受性β-受容体の一部がβ_3-受容体であることを明らかにした。5RT-PCR法ならびにウエスタン・ブロット法の結果から、各サブタイプのmRNAならびに蛋白発現を明らかにした。6β_3-受容体を介した弛緩反応における新しい分子機序(cAMP非依存性機構と電位依存性Kチャネルの関与)を見出した。
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