研究課題/領域番号 |
18590259
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
多久和 典子 金沢大学, 医学系研究科, 協力研究員 (70150290)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,980千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 癌 / シグナル伝達 / 脂質 / 生理活性 / G蛋白共役型受容体 / がん血管新生 / スフィンゴシン-1-リン酸 / ノックアウトマウス / 細胞遊走 / スフィンゴシン / がん / 血管新生 / 細胞内情報伝達 / 血管内皮細胞 |
研究概要 |
G蛋白共役型受容体(GPCR)はあらゆる受容体のうち最大のファミリーを構成しており、現在使用されている医薬品の重要な標的分子である。我々がクローニングし、スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)を生理的リガンドとすることを同定したGPCR S1P_2受容体は、G_<12/13>に共役しRho活性化の下流においてRacを抑制することにより細胞遊走を抑制するユニークな受容体であることを明らかにしている。本研究は、これら一連の我々自身の研究成果に基づいて、がん細胞・宿主細胞それぞれに発現するS1P_2受容体ががんの増殖・浸潤・転移にどのような役割をはたすのか、またその分子機構を明らかにすることを目的とする。C57BL/6マウスにLLC(ルイス肺がん)細胞を皮下接種し、腫瘍の増大と腫瘍血管新生を観察したところ、われわれの作出したS1P_2受容体ノックアウト(S1P_2KO)マウスにおいて、腫瘍増大と血管新生がともに増強されることが明らかとなった。皮下接種後10日目において腫瘍体積は約2倍、重量は1.7倍に達した。腫瘍血管を内皮細胞の表面マーカーであるCD31、血管平滑筋・周皮細胞のマーカーであるα smooth muscle actin(αSMA)の二重蛍光染色で検出した結果、S1P_2KOマウスにおいては同腹野生型マウスに比し、腫瘍血管の断面積が増加しているばかりでなく、周皮細胞をともなった成熟した血管が多数出現していた。血管新生関連シグナル分子の発現レベルを定量的RT-PCRにより解析した結果、VEGF-Aをはじめとする様々な血管新生関連分子の発現増強が認められた。以上から、宿主細胞に発現するS1P_2受容体は、腫瘍の生育を抑制性に制御すること、その分子機構の一部に腫瘍血管新生の抑制制制御を担っていることが明らかとなった。
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