研究課題/領域番号 |
18590260
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
渡辺 琢夫 金沢大学, 医学系研究科, 准教授 (40303268)
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研究分担者 |
米倉 秀人 (来倉 秀人) 金沢医科大学, 医学部, 教授 (80240373)
山本 靖彦 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (20313637)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,080千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | RAGE / AGE / 糖鎖 / 細胞内取り込み / オリゴマー化 / FRET / 低分子ヘパリン / 拮抗薬 / チロシンリン酸化 / 共受容体 |
研究概要 |
細胞表面受容体RAGEの細胞内シグナル生成に関わる分子を同定することを目的とし、研究実施計画に基づいて研究を遂行した結果、以下の成果を得た。 1.RAGE分子のアスパラギン酸結合型糖鎖修飾部位に変異を導入し、糖鎖を持たないRAGE分子を細胞に発現させることにより、糖鎖のリガンド結合およびシグナル生成への関与を検討した。その結果、糖鎖の付加によって一部のリガンドとの親和性が低下し、細胞内シグナル生成も減弱していることが明らかとなった。 2.RAGE分子の細胞外ドメインに対するモノクローナル抗体を蛍光色素で標識し、生細胞表面RAGEを蛍光標識することによりRAGE分子の挙動を観察した。その結果、RAGEはpinocytosisの関わる機構により恒常的に細胞内へ取り込まれていることが明らかとなった。この細胞内取り込みはリガンド刺激による影響を受けなかった。 3.上記モノクローナル抗体をFRETのドナーとアクセプターの対をなす2種の蛍光色素で標識し、生細胞表面RAGE分子同士の2分子FRETを観察することにより、高分子リガンド依存性のRAGEのオリゴマー化の検出に成功した。 4.RAGE分子のオリゴマー化を引き起こさないと予想される低分子量ヘパリンなどの低分子RAGEリガンドは、RAGEを介する細胞内シグナルを惹起せず、むしろ高分子リガンドによるシグナル生成を阻害する。 これらの新知見から、高分子リガンドによるRAGEのオリゴマー化が細胞内シグナル生成の最初のステップであることが強く示唆され、臨床的応用が期待されるRAGE拮抗薬開発の基本原理が明らかになった。
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