研究課題/領域番号 |
18590305
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
|
研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 敬一郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70221322)
|
研究分担者 |
大河原 知水 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50330452)
藤原 範子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10368532)
横江 俊一 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (40454756)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 活性酸素種 / 家族性筋萎縮性側策硬化症 / LECラット / Cu,Zn-SOD / Cys111 / 糖鎖 / Cu / Zn-SOD / グリコサミノグリカン / 活性酸素 / トランスフェリン / 銅イオン / ヒアルロン酸 / プロテオグリカン / SOD |
研究概要 |
今回、我々は活性酸素種の病態的意義を二つの観点から解明することを試みた。 活性酸素種の糖鎖切断:これまで活性酸素種が糖鎖を特定の箇所で切断すること、またその切断が細胞接着に影響を与えることを報告してきた。今回は、その切断が実際にin vivoでも発生することを証明した。急性肝炎期のLECラット血清タンパク質へのレクチンの結合性が減少していたことから、糖鎖構造中のシアル酸およびガラクトースが減少していると考えられた。血清トランスフェリンの糖鎖構造も同様にシアル酸およびガラクトースが減少していると考えられた。LECラットの非肝炎期の血清を銅および過酸化水素で処理すると、トランスフェリンのシアル酸およびガラクトースが減少した。以上によりLECラット急性肝炎時の血清糖タンパク質糖鎖の変化は、銅と過酸化水素により生成されるヒドロキシラジカルによるものと考えられ、我々の想定している病態が実際に生体内で起こっていることが強く示唆された。 家族性筋萎縮性側策硬化症におけるCu,Zn-SOD:Cys111のSH基に2-メルカプトエタノール(2-ME)を導入した2-ME-SOD1を用いて、SOD1の酸化におけるCys111の役割を検討した。Cys111が他のアミノ酸残基よりも速く酸化され、SH基がスルフィン酸(SO_2H)またはスルフォン酸(SO_3H)になることをMALDI-TOF-MSおよびLC-ESI-MSMSで同定した。また、Cys111に2-MEが結合した2-ME-SOD1ではCys111の酸化が起こらず、チャージアイソマー生成が抑えられることがわかった。さらに酸化型SOD1を特異的に認識する抗体を作製し、ALSモデルマウスの脊髄の封入体と空砲の縁を特異的に染色されることを見いだした。これはALSの病態において酸化ストレスおよび酸化型SOD1が関与していることを示唆するものである。
|