研究課題/領域番号 |
18590316
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人類遺伝学
|
研究機関 | 国立成育医療センター(研究所) |
研究代表者 |
秦 健一郎 国立成育医療センター(研究所), 部長 (60360335)
|
研究分担者 |
加藤 聖子 九州大学, 医学系研究院, 講師 (10253527)
HATA Kenichiro NRCHD, Maternal-Fetal Biology, Director (60360335)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
4,010千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 卵子 / 老化 / DNAメチル化 / エピジェネティクス / 不妊症 |
研究概要 |
卵子は、加齢変化の影響を受けやすい組織である。高齢不妊症患者の卵子核を一定の環境下に曝すと、妊娠成功率がある程度回復することから、染色体構造等の遺伝学的異常に加え、可逆的な要因に依存する加齢変化も存在すると考えられるが、加齢変化の本質は明らかでない。本研究では、エピジェネティックなゲノム機能制御、特にDNAメチル化に着目し、その分子制御機構解明、加齢に伴うDNAメチル化状態の変化とその抑制法の検討を目的とした。雌雄の配偶子は、自身の性に拠って特異的なDNAメチル化パターンを形成する。DNAメチル化酵素関連因子Dnmt3Lは、この特異的DNAメチル化パターン形成に必須の因子であるが、生殖細胞の分化過程で他の未知因子と複合体を形成し、特異的なゲノム領域のDNAメチル化を行っていると推測されている。そこで、Dnmt3Lと相互作用するタンパク質の候補因子を同定した。現在候補タンパク質を培養細胞中で強制発現させて、その機能を解析中である。また、マウスES細胞における相同組換えの技術を用い、候補因子遺伝子の変異マウスを作成中であり、遺伝学的な解析を行う予定である。加齢に伴い、卵子に含まれるDNAメチル化関連因子遺伝子の発現量が減少することが知られている。そこで、卵子核のエピジェネティックな修飾状態の加齢変化の有無を検討している。我々は若年(8週齢)マウス卵子と加齢(48週齢前後)マウス卵子を直径で分類し、そのDNAメチル化状態の詳細を解析した。ほとんどの領域で、DNAメチル化状態と卵子直径は正の相関が見られた。また、48週齡前後のマウスから効率的に卵子を回収する手法を確立し、一部のDNAメチル化領域は、加齢による変化を示唆する解析結果を示した。今後、十分に成熟した卵子を用い、系統間一塩基多型等の情報を利用し、若年健常卵子と加齢卵子のDNAメチル状態の相違を、詳細に解析する準備を進めている。
|