研究課題/領域番号 |
18590329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
森井 英一 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (10283772)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,010千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 腫瘍幹細胞 / 病理学 / 免疫組織化学 / 遺伝子発現機構 |
研究概要 |
腫瘍幹細胞の可視化を目的として、腫瘍幹細胞が含まれると考えられているside-population画分で高発現する遺伝子を検索した。その結果、複数の遺伝子が同定されたが、その中で補体による攻撃から細胞を守ることが知られているCD55についてまず検討した。その結果、CD55を高発現する細胞ではアポトーシス耐性が高く、in vitro colony形成能、NOD/Scidマウスにおける造腫瘍能も著明に高いことがわかった。実際の臨床検体におけるCD55高発現細胞の意義を調べる目的で乳癌臨床検体を用いて検討したところ、CD55を高発現する細胞を多く含む症例では予後不良であった。これにより腫瘍幹細胞の存在の多寡が予後を決定する可能性が示唆された。また、免疫染色の結果、CD55の発現量の多い細胞は散在性にしか存在しないこともわかった。CD55以外にもside-populationのマーカーの可能性のあるABCG2にも着目し検討したところ、リンパ節ではごく少数の細胞群でしかABCG2を高発現しないことがわかった。このABCG2高発現細胞はサイトカインが豊富に存在する病態で多く認められ、その意義についても検討中である。さらにNotch2を高発現する細胞も腫瘍幹細胞としての性格をもつことも明らかにしている。以上の結果、腫瘍幹細胞の性格をもつ細胞を免疫染色により可視化することで、その多寡と病態の関係を検討することができた。
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