研究課題/領域番号 |
18590373
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
上原 久典 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30263809)
|
研究分担者 |
高橋 徹行 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (00403692)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
4,020千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 骨髄間質細胞 / 前立腺癌 / 骨転移 |
研究概要 |
1.可溶型VEGF受容体-1(sVEGFR-1)による前立腺癌細胞の骨における増殖抑制効果の検討 sVEGFR-1遺伝子を導入したPC3ヒト前立腺癌細胞をヌードマウス脛骨に接種したところ、腫瘍細胞から分泌されたsVEGFR-1によると思われる腫瘍増殖と血管新生の抑制が認められたので、次にラット骨髄間質細胞にsVEGFR-1遺伝子を導入し、ELIZAによる分泌の確認後、先にPC3細胞を脛骨に移植したヌードマウスの心腔内、あるいは腫瘍部分に直接注入した。しかし、有意な腫瘍増殖抑制効果は得られなかった。 2.Osteoprotegerin (OPG)による前立腺癌細胞の骨破壊の抑制効果の検討 OPG遺伝子を導入した前立腺癌細胞をヌードマウス脛骨に接種したところ、腫瘍細胞から分泌されたOPGによると思われる破骨細胞の減少と骨破壊の抑制が認められたので、次にラット骨髄間質細胞にOPG遺伝子を導入し、先にPC3細胞を脛骨に移植したヌードマウスの心腔内、あるいは腫瘍部分に直接注入したが、有意な腫瘍増殖抑制効果は得られなかった。これらの結果から、OPGは、転移予防的に用いる方が有効と考えられたので、マウスの骨髄間質細胞にOPG遺伝子を導入し、ヌードマウスの脛骨に移植した後、 PC3細胞を同部位に移植すると、腫瘍重量の有意な減少が認められた。蛍光色素でラベルしたマウス骨髄間質細胞は、正常組織では軟骨に分化しており、腫瘍部では腫瘍と混在して認められた。 以上より、骨髄間質細胞は、前立腺癌の骨転移抑制に関連する分子の検索や実際の効果の検証、作用機序の解明などに有用である可能性が示唆された。
|