研究課題/領域番号 |
18590395
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 愛知県がんセンター研究 |
研究代表者 |
塚本 徹哉 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍病理学部, 室長 (00236861)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,920千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | Minマウス / キメラマウス / 大腸陰窩 / fission / dextran sulfate sodium / cyclooxygenase-2 / 幹細胞 / Min mouse / Chimera mouse / crypt / Cox-2 / bromodeoxyuridine / 大腸 / 陰窩 / bifurcation / intercrypt hierarchy / crypt patch |
研究概要 |
1.Minマウスは、生後10〜12日齢頃にX線を照射すると小腸・大腸腫瘍発生数が増加するが、40日齢以降の照射では促進しない。大腸分離腺管を解析すると、前者では、陰窩底部の分裂を示すbifurcating cryptが50%程度存在したが、後者では95%程度が陰窩底部の分裂を示さないsingle cryptであった。一方で、10〜12日齢よりも50〜60日齢のマウスの陰窩の方が1陰窩当たりのbromodeoxyuridine(BrdU)でラベルされる細胞が多く、陰窩の分裂の方が発がん感受性と相関することを明らかにした。この結果から、60日齢のマウスを対照として12日齢マウス大腸分離腺管で5倍以上発現が強い遺伝子をマイクロアレイ法により比較し、幹細胞のマーカーであるLgr5を含む90個の候補遺伝子を選別した。 2.Dextran sulfate sodium(DSS)投与によって誘発される炎症をプロモーターとして、X線照射による潜在的な発がんイニシエーションを検討すると、Min mouseのみならず野生型においても腫瘍発生が増強した。C3Hキゴウ〓Green mouseキメラマウスを用いて、DSS誘発大腸潰瘍の修復過程を検討した結果、大腸潰瘍部の粘膜欠損部分に一致して、間質組織にCox-2が発現し、上皮の欠損の大きさとCox-2発現領域の大きさには強い相関が見られた。潰瘍に隣接する陰窩では、陰窩底部に多数の分裂(fission)と細胞増殖が出現し、潰瘍底に最も近い陰窩で最も高度であった。びらん部を修復する上皮は、隣接する陰窩上皮と同系統の上皮が伸展することにより修復され、その後一層の修復上皮の一部にBrdU陽性の増殖単位が出現した。異なる系統由来の上皮の境界部(patch boundary)は修復先進部と考えられたが、びらん修復上皮内の細胞増殖はランダムに発生した。
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