研究課題
基盤研究(C)
腸管感染菌であるアエロモナス(Aeromonas)の下痢毒素(溶血毒素)とプロテアーゼ、および毒素原性大腸菌の耐熱性エンテロトキシンの成熟化過程の解明を試みた。A.sobria, A.hydrophilaの下痢毒は溶血活性を有する毒素であり,これらの菌の培養上清は溶血活性を示す。しかし同様に下痢活性を示すA.caviaeの液体培養上清は溶血活性を示さない。そこでA.caviaeの下痢毒産生性を調べた。その結果、本菌も下痢毒(溶血道)を産生するが、液体培養では同時に菌から産生されたプロテアーゼによって溶血毒は分解をうけ、従って培養上清は活性を示さないが、腸管内や血液寒天培地では分解を受けるより先に腸管上皮細胞や血球に結合し、溶血毒(下痢毒)は活性を発現する事がわかった。またA.sobriaでは2%以上の食塩によってセリンプロテアーゼ、メタロプロテアーゼの両プロテアーゼの産生が抑制されることを見出した。そのプロテアーゼ産生の抑制はセリンプロテアーゼでは成熟過程で、メタロプロテアーゼでは転写過程で阻害が生じ、産生が抑制されることがわかった。大腸菌の研究では、毒素原性大腸菌が産生する耐熱性エンテロトキシンであるSTの大腸菌外膜の通過はTolCを介して行われるので、このSTの通過に必要なTolCの構造を明らかにする研究を行った。方法としては、ビブリオ科細菌のTolCのキメラTolCを作製し、Tolの構造構造相関を研究した。その結果大腸菌TolCの198-214位のペプチド領域はSTの輸送に重要であることがわかった。
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