研究課題
基盤研究(C)
クオラムセンシング(QS)は細菌密度に応じて産生されたオートインデューサー(AI)を介して遺伝子大腸菌によるマイクロプレート内バイオフィルムアッセイを確立した。QSを介在する分子であるautoinducer2を本バイオフィルムアッセイ系に添加した際にバイオフィルム形成が充進することを確認した。腸内フローラ構成菌16菌属25菌株の培養上清のうちバイオフィルム形成を抑制したものはBifidobacterium longum, Clostridium difficile, Enterococcus faecalis Lactobacilus casei, Peptoniphilus asaccharolyticus, Veillonella parvulaであった。一方、バイオフィルム形成の亢進を示したものはBacteroides属およびFusobacterium necrophorumであった。AI-2が産生されないHelicobacter pylori luxS変異株と親株のバイオフィルム形成能を比較した結果、両者に差は認められず、本菌はQSとは異なるバイオフィルム形成が行われている可能性が示された。健常成人糞便由来腸内菌576株を使用して大腸菌のバイオフィルム形成に変化を及ぼす菌株のスクリーニングを行った結果、対照に比べ80%以下のバイオフィルム形成を示した菌株は12株であった。しかし、本実験では対照の大腸菌のバイオフィルム形成が十分でなかったため、2回目の実験を行った。健常成人糞便由来腸内菌534株中、大腸菌のバイオフィルム形成を20%以上および50%以上抑制したものはそれぞれ43株および22株認められた。腸内菌株534株中、S. aureusのバイオフィルム形成を20%以上および50%以上抑制したものはそれぞれ42株および5株認められた。今後、これらの菌種同定を行うとともに、バイオフィルム形成以外のQS関連遺伝子(付着性、毒素産生等)の発現に及ぼす効果を解析していく。
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