研究課題/領域番号 |
18590445
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
神田 輝 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教 (50333472)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,040千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 540千円)
2007年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | EBウイルス / 大腸菌人工染色体(BAC) / パッケージングシステム / 293細胞 / Bリンパ球不死化 |
研究概要 |
BAC(bacterial artificial chromosome)システムは、EBウイルスゲノムDNAを大腸菌内で迅速かつ確実に改変できる系として有用である。われわれはバーキットリンパ腫由来Akata細胞のEBウイルスゲノムのBACクローンを用いて組換えEBウイルスを効率よく産生するためのパッケージングシステムの樹立を目指して研究を行った。使用するパッケージング細胞として、ヘルパーウイルスゲノムを有する(1)P3HR-1細胞(ヒトバーキットリンパ腫細胞)、および(2)B95-8細胞とその派生株(マーモセットリンパ球へのEBウイルス感染で樹立されたリンパ芽球様細胞株)を用いて実験を行ったが、いずれの場合においても、組換えEBウイルスの産生時におけるヘルパーウイルスDNAとBACクローンDNAの間の組換えが避けられないことが判明した。そこで野生型ウイルスの混在のない純粋な組換えウイルスを得るために、ヘルパーウイルスの助けを借りない実験系を構築する方向へと方針転換した。すなわちB95-8株EBウイルスゲノム全長を含むBACクローンを新たに取得し、これを組換えEBウイルス産生細胞としての報告があるヒト293細胞に導入したところ、組換えウイルス産生細胞を効率よく樹立可能であることを見出した。得られた組換えウイルスのBリンパ球不死化効率、および外来遺伝子の発現効率は、従来報告されていた293細胞由来の組換えEBウイルスと比較して、いずれも優れていた。以上の結果より、今回新たに取得したB95-8株EBウイルスゲノムのBACクローンと293細胞の組み合わせは、野生型ウイルスの混在のない、純粋な高力価組換えEBウイルス産生において有用であると考えられた。
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