研究課題
基盤研究(C)
アレルギー性疾患の発症機序として免疫調節機構の異常が深く関わっているが、本研究ではその調節能を持つCD8陽性樹状細胞の分化とBcl6の役割を解析した。転写抑制因子Bcl6の欠損マウス(Bcl6-KO)はCD4T細胞のTh2分化が生体内で起こり、好酸球浸潤をともなうアレルギー性炎症を自然発症する。そのため、アレルギー炎症の機序および免疫応答バランスの制御システムを解析しうるモデルマウスであると考えられる。今までに、我々はCD4T細胞におけるBcl6の標的遺伝子を明らかにしてきたが、生体内におけるBcl6-KOマウスのTh2細胞分化はリンパ球以外の因子も関与することが移植実験等から示唆されている。本研究ではリンパ球の機能分化に関わる樹状細胞の性質をBcl6が制御する可能性を検証し、そのメカニズムを明らかにする目的で生体内および培養系を用いた検討を行い、以下の点を明らかにした。1)Bcl6はCD8陽性樹状細胞,CD4陽性樹状細胞の生体内での分化に必須な転写因子である。また、Bcl6-KO樹状細胞の分化異常はFlt3L刺激後のprecursor分化時に起こり、progenitor intrinsicである。この分化過程において、Bcl6はCD8陽性樹状細胞のprecursorの細胞死を回避するのに重要である。2)Bcl6-KO樹状細胞は野性型樹状細胞よりもCD4T細胞のTh2細胞分化をより誘導する。この機構は樹状細胞 におけるIL-12,IL-6の産生をそれぞれBcl6が分化を通してまた直接標的遺伝子として制御していることによる。
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