研究課題/領域番号 |
18590470
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田中 義正 京都大学, 医学研究科, 助教 (90280700)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | γδ型T細胞 / X線結晶解析 / テトラマー / 受容体 / タンパク質 / 放射光解析 / 抗原認織 / リフォールディング / 微生物 / 非ペプチド性抗原 / 認識機構 / 構造生物学 / X線 / 放射光 / T細胞受容体 / ビオチン / クローニング |
研究概要 |
本研究課題においては、以下の研究を行った。(1)γδ型T細胞受容体の高解像度でのX線結晶解析。(2)X線結晶解析に基づいたγδ型T細胞受容体テトラマー分子の設計。(3)γδ型T細胞受容体テトラマー分子の調製。(4)テトラマー型受容体を用いた抗原の探索。まず、(1)に関しては、γδ型T細胞受容体の鎖長はγ鎖が232、δ鎖が205において最も高解像度のX線回折像が得られた。PEG4000をベースとする緩衝液を用いた結果、単結晶が再現よく得られ、放射光解析に適した空間群を有していることが明らかになった。SPring8における解析の結果、1.9Aまその回折点を得ることができ、高解像度のデータが得られた。モデリングと精密化を行った結果、2.4Aまでのデータで矛盾無い構造を得ることができた。(2)に関しては(1)のデータを基に、δ鎖のC末端側の205番目のアミノ酸の直下にビオチン結合配列を導入すると、タンパク質のリフォールディング効率が最大になることが明らかになった。(3)に関しては、(2)で得られたビオチン化部位含有δ鎖とγ鎖をリフォールディングさせモノマーを大量に調製し、酵素法によりビオチンを導入後、PE-ストレプトアビジンによりテトラマーを形成させた。(4)この標識化TCRテトラマーを用いて各種細胞株を検討した結果、RPMI8226に染色性が確認された。以上の結果より、γδ型TCRが何らかの細胞表面抗原を認識することが明らかになった。また、γδ型T細胞の認識に拘わる分子として、IRp60が同定されたが、このテトラマーを作製し、リガンド検索を行った結果、U937細胞株に発現が認められた。以上の結果から、γδ型T細胞の非ペプチド性抗原認識機構が分子レベルで解明する基盤が形成された。
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