研究課題
基盤研究(C)
1才以下の乳幼児突然死24例中、心奇形、疾病を5例に認め、総肺静脈還流異常症1例、右冠状動脈洞のバルザルバ動脈瘤2例でうち1例には心房中隔欠損症、動脈幹開存を伴っていた。大動脈縮窄を2例認め、両例共に大動脈弓部の左鎖骨下動脈分岐後に限局的に索状の狭窄部を認めた。さらに左室流出路に粘液腫を形成している例が1例認められた。病理組織学的には、2例に肥大型心筋症、リウマチ性心筋炎、サイトメガロ心筋炎を1例ずつ認めた。さらに心基部心室中隔に限局して、明らかな虚血壊死または多発する収縮帯壊死が認める例を2例認めた。右冠状動脈洞バルザルバ動脈瘤の2例では右冠状動脈起始部の狭窄、心基部心室中隔に瘢痕形成を認めた。また、24例中12例にaccessory connectionと考えられる特殊心筋、心室中隔基部作業心筋との連続像が認められた。24例中11例に延髄弓状核低形成を認め、5例が両側、6例が片側低形成で5例とも右側弓状核の低形成であった刺激伝導系に副伝導路を有した12例中、9例が腹臥位で発見されていた。また12例中8例に延髄弓状核の低形成を合併、つまり延髄弓状核低形成症例11例中、8例に副伝導路の合併が認められている。全24例中、うつぶせ寝、副伝導路を含めた心臓の異常、延髄弓状核低形成の3つの因子につき、全て満たすものが7例、2つ満たすものが6例となった。以上の結果から、乳幼児突然死においては心臓疾患の詳細な検索が必要であり、かつ心臓、中枢神経、腹臥位就寝の3者が相乗する結果突然死に至る一群が存在する可能性が強く示唆された。
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