研究課題
基盤研究(C)
1)TSLPの新たな機能を解析し、TSLPで活性化したDCがTh2型メモリーCD4T細胞の増殖維持に関与し、OX40リガンドの発現誘導とOX40を介したシグナルが、そのDC-T細胞相互作用において必要であることを明らかにした。また、TSLP受容体がDCのみならずT細胞にも発現誘導され、直接的にT細胞の増殖誘導に関与しうることを見いだした。2)消化管粘膜上皮でのTSLP発現調節機構として、Helicobacter pylori(HP)胃粘膜感染による慢性炎症形成をモデルとして解析した。HP感染慢性胃炎の形成には粘膜関連リンパ組織パイエル板を介した免疫応答が必要であり、胃粘膜上皮から、HP感染にてTSLPが発現誘導されることを見いだした。このTSLP発現誘導は、DCを粘膜局所に誘導するケモカイン分泌誘導を伴い、DCの活性化の誘導が可能であり、そのDCによってさらに炎症性Th2サイトカイン産生細胞の分化誘導が可能であった。3)大腸上皮細胞株を用いた解析にて、細菌感染のみならず、TNF-α+IL-4刺激にて、腸管上皮細胞からTSLP発現が誘導され、TLR3リガンド刺激にてさらにTSLP発現が増強されることを見いだした。さらに、TLR3はDCにも発現しており、TLR3リガンドとTSLPにて共刺激にて活性化したDCからはIL-23の産生が誘導され、このDCにて炎症性Th2細胞のみならずTh17細胞への分化誘導も可能であった。炎症性腸疾患の発症と慢性炎症の病態形成には1L-23を介したIL-17産生細胞の分化誘導が関与していることが示唆されており、炎症腸管粘膜においては、TLRリガンド刺激がTSLP発現誘導を介した炎症性Th2サイトカイン産生細胞誘導のみならず、IL-23を介したIL-17産生細胞の分化誘導にも関与しうることが示唆された。
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