研究課題/領域番号 |
18590737
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
寺井 崇二 山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (00332809)
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研究分担者 |
坂井田 功 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80263763)
内田 耕一 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80397992)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
4,010千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 再生医学 / 移植・再生医療 / 細胞・組織 / 発生・分化 |
研究概要 |
これまで、自己骨髄細胞を用いた肝臓再生療法の臨床応用を進める基盤モデルとして骨髄細胞から肝細胞への分化評価モデル(GFP/CC14モデル)を開発し、骨髄細胞が持続的肝障害の硬変肝に遊走し、肝細胞へ分化・増殖することを明らかにした。 そこで平成18年度の基礎研究では、骨髄細胞の肝細胞への分化過程におけるrFGF2の関与、また分化過程におけるヒストンのリン酸化およびアセチル化の変化、さらに移植細胞の核型を検討した。その結果、骨髄細胞の肝細胞への分化過程において、ヒストンのリン酸化やアセチル化に関与する遺伝子群の転写活性が増加していることを確認し、一部の核型変化を確認した。また、骨髄細胞の肝細胞への分化を促進する因子として、FGF2の有用性が明らかになった。 さらに平成19年度には、投与された骨髄細胞が持続する肝障害下で、なぜ生存できるのか、また障害肝の微少環境をどのようにして改善するのかを明らかにするため、電子顕微鏡を用いて障害肝を検討した。その結果、四塩化炭素障害環境では肝細胞粗面小胞体の膨化を認め、この過程における遺伝子発現を解析したところ、HSP84とHSP40の発現は、骨髄細胞投与初期に著明に高発現し、時間経過とともに低下すること、また、XBPlの発現は後期でも持続し、これに伴いGRP78も高発現していることを確認した。さらに我々は、投与したGFP陽性骨髄細胞もXBP1あるいはGRP78を発現していることを明らかにした。XBP1とGRP78は小胞体ストレスに関連しており、XBP1とGRP78の高発現が持続することが、四塩化炭素障害環境で骨髄細胞が生存・増加するためには必要であると考えられた。 以上、これらの成果は現在我々が臨床研究を行なっている「肝硬変症に対する自己骨髄細胞投与療法;Autologous bone marrow cell infusion(ABMI)療法」の基盤研究になった。
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