研究課題/領域番号 |
18590757
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
蒔田 直昌 北海道大学, 北海道大学病院, 講師 (00312356)
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研究分担者 |
望月 直樹 北海道大学, 国立循環器病センター研究所・循環器形態部, 部長 (30311426)
塩島 一朗 千葉大学, 医学系・研究科, 准教授 (90376377)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,950千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | Akt / リン酸化 / Naチャネル / 致死性不整脈 / リン酸化シグナル / トランスジェニック動物 |
研究概要 |
セリン・スレオニンキナーゼAktは重要なリン酸化シグナル伝達タンパクであるが、心臓で過剰発現すると心肥大をきたす。心筋で選択的にAktを過剰発現するマウスのうち一部の個体は、発現誘導が完了する前に突然死するが、その詳細な機序は不明である。本研究の目的は、Aktによって誘発される心肥大と致死性不整脈の発生メカニズムを解明することである。心筋NaチャネルNav1.5は心臓の刺激伝導に重要な役割を演ずるイオンチャネルだが、その他の心筋イオンチャネルと異なり、その分子内に2個のAktコンセンサス配列が存在する。本研究ではNav1.5に着目し、AktによるNaチャネルの機能的修飾効果を解析した。Nav1.5とAktまたは不活性化変異体Akt-3Aプラスミドを培養細胞にトランスフェクションし、whole-cellパッチクランプでNa電流を解析した。AktはNaチャネルの活性化曲線を過分極側に偏位し、Naチャネルの電流密度を増加させた。また、FLAGを付加したNav1.5融合タンパクをAktとトランスフェクション後、抗Aktリン酸化基質抗体で免疫沈降すると、AktがNav1.5のコンセンサス配列を介して特異的にリン酸化することが判明した。以上から、AktがNaチャネル機能修飾やタンパク発現を介して致死性不整脈を誘発した可能性が示唆された。本研究ではAktトランスジェニックマウスのin vivo解析はできなかったが、今後、心電図記録などから、Aktによる心肥大と突然死の因果関係をさらに検討することが必要と思われる。
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