研究課題
基盤研究(C)
SOCS遺伝子およびタンパクが欠失していることはPCRもしくはウエスタンブロットで確認した。またこれらのマウスが正常に産まれ心エコーや組織学的解析でも正常であることを確認できた。しかし、心筋特異的SOCS欠損マウス(SOCS-CKO)は生後7ケ月までに心不全を発症し全てのマウスが死亡することが明らかとなった。心臓は拡大し収縮能の低下を認めた。しかし、線維化、肥大や炎症細胞浸潤は認めず、通常の心不全とは異なる病態が推測された。心エコーの経過では5〜6ヶ月まで心肥大はなく収縮能は保たれており、急速に収縮不全となり心不全で死亡した。SOCS-CKOシグナルの活性化をウエスタンブロットで行った。また、ジーンチップ解析を行い遺伝子プロファイルの作成を行った。その結果、SOCS-CKOではgp130の下流シグナルであるSTAT3、ERKやAKTが活性化されていた。また、ジーンチップ解析では、gp130の標的遺伝子、ANF、alpha-skeletal actinのような心不全マーカーの発現の亢進を認めた。SOCS-CKOの心不全発症において、gp130経路がその原因となっているか否かを調べるために心筋特異的gp130/SOCS欠損マウスを作成した。その結果、心筋特異的にgp130を欠損させることによって、SOCS-CKO心不全はレスキューされた。この実験によって、gp130単独の心筋特異的欠損マウスも生後8〜10ヶ月で、SOCS-CKOとは異なるタイプの心不全で死亡することが明らかとなった。これらの結果より、SOCS-CKOの心筋では、老化に伴いgp130シグナルの持続的な活性化が起こり、これによって心筋の機能不全に陥り、心不全が誘発されていると推測された。今後、SOCS-CKOの心不全発症機序を詳細に検討する予定である。
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