研究課題
基盤研究(C)
今回の研究成果として、マウス大腿動脈を用いた白血球接着のリアルタイム解析実験装置を確立し、血管傷害後の白血球接着には血管壁だけでなく白血球の酸化ストレス亢進が大きく関与していることを明らかにした。この実験装置の確立は、血管細胞生物学の分野における細胞接着現象の解明に大きく貢献する。これまで血管壁における酸化ストレスの関与は報告されたが、白血球のそれが同様に重要であることは今回の我々の報告が世界初である。さらに、この接着現象をアンジオテンシン受容体拮抗剤(ARB)によって抑制することができることを証明した。ARBはこれまで高血圧症の治療に用いられてきたが、今回の実験で生体の酸化ストレスの除去に寄与することが分かり、新たな効果の一面が証明されたことになる。一方脂質代謝異常の中心であるLDLについては、小型LDLが大型LDLに比べて、酸化変性を受けやすくマクロファージの泡沫化を起こしやすいことを突きとめた。このように今回の研究成果はメタボリックシンドロームの進展過程における重要なステップにおける画期的な知見をもたらしたと考える。今後は今回の研究成果をふまえ、さらにメタボリックシンドロームから動脈硬化症が進展する過程を詳細に解明したいと考える。
すべて 2008 2007 2006
すべて 雑誌論文 (29件) (うち査読あり 17件) 学会発表 (1件)
Intensive Care Med 34
ページ: 1304-1312
Hypertension 51
ページ: 797-802
Atherosclerosis 196
ページ: 59-67
Immunity 28
ページ: 581-589
Internal Medicine : (2008) 47
ページ: 2013-2018
130000079792
脂質異常症(高脂血症) 改定第2版
ページ: 59-65
functional food 2
ページ: 161-164
Internal Medicine 47
BBA (Biochimica et Biophysica Acta) 1772
ページ: 549-555
Arteriosclerosis Thrombosis, and Vascular Biology 27
ページ: 512-518
American Journal of Physiology 292
ページ: 219-225
Thrombosis and Haemostasis 97
ページ: 124-128
FEBS Letters 581
ページ: 5664-5670
J Pharmacol Exp Ther 323
ページ: 855-860
Am. J. Physiol. 292
Thromb. Hemostasis 97
Thromb. Vasc. Biol. 27
European Journal of Pharmacology 552
ページ: 162-169
Immunogenetics 58
ページ: 355-61
Arteritis Circ J. 70
ページ: 600-604
Immunogentics 58
ページ: 355-361
Eur J. Pharmacol. 552