研究課題/領域番号 |
18590811
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
樂木 宏実 (楽木 宏実) 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20252679)
|
研究分担者 |
石川 一彦 大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60379245)
大石 充 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (50335345)
荻原 俊男 大阪大学, 名誉教授 (60107042)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | Klotho / 脂肪分化 / 接着因子 / 3T3-L1 / 血管内皮細胞 / klotho / siRNA |
研究概要 |
1,Klothoの脂肪分化促進作用 マウス線維芽細胞(3T3-L1)を脂肪細胞に分化誘導したところ、Klotho発現は早期に急激に上昇した。次に、Klotho-siRNAプラスミドを遺伝子導入し、脂肪分化を誘導したところ、PPARγ、CEBPα、β、δといった脂肪分化マーカーの発現抑制が見られた。またKlotho過剰発現プラスミドの場合は、マーカー発現が上昇し、分化促進を示した。精製Klotho蛋白を用いた場合にも、各脂肪分化マーカー発現が上昇し、Oil red O染色による脂肪分化測定においても分化が促進するという結果が確認された。以上の事からKlothoが脂肪分化早期において脂肪分化を促進する作用を有する事が示された(Endocrinology, 2006)。 2,血管内皮細胞におけるKlothoの抗炎症作用 Klotho蛋白の抗炎症作用についての研究を行った。炎症を惹起するTNF-αの刺激により、血管内皮細胞は、ICAM-1、VCAM-1といった接着因子の発現が上昇し、NF-・B活性が亢進する。Klotho蛋白を加えると、ICAM-1、VCAM-1の発現は低下、NF-・B活性が減弱した。またI・-Bのリン酸化も同様の変化を示した。これらの事実からKlotho蛋白は、血管内皮細胞において抗炎症作用を示し、これはNF-・B活性の抑制を介する事が明らかとなった。 3,脂肪分化におけるKlothoとFGF23の作用 Klothoと相互作用のあるFGF23の脂肪分化における作用について、実験を行った。3T3-L1細胞から脂肪細胞への分化時にKlothoの発現が増加するのに対して、FGF23及びその受容体の発現は低下し、またFGF23蛋白は、Klotho蛋白の脂肪分化促進作用を抑制した。この作用は、他の臓器と異なり、脂肪細胞に特異的な機能であると考えられる。
|