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活性型線維芽細胞増殖因子受容体過剰発現マウスを用いた血管形成の解析

研究課題

研究課題/領域番号 18590821
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 循環器内科学
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

辰巳 哲也  京都府立医大, 医学系研, 講師 (20254328)

研究分担者 松原 弘明  京都府立医科大学, 医学研究科, 教授 (10239072)
沖垣 光彦  京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (10333197)
小原 幸  京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (80275198)
研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード線維芽細胞増殖因子 / 血管新生 / 動脈形成 / 内皮細胞 / 壁細胞
研究概要

血管内皮前駆細胞および内皮系細胞に特異的に発現しているTie2をプロモーターとするヒト活性型FGFRを過剰発現する遺伝子改変マウスを作製し、成熟した血管形成を担うFGFシグナルの内皮系細胞への果たす役割を検討した。
(1)ヒト活性型FGFRを過剰発現する遺伝子改変マウス(FGFR-Tg)の下肢虚血モデルにおける血管新生効果
FGFR-Tgマウスおよびwildマウスの下肢虚血を作製した。1、2及び3週後にLaser Doppler Perfusion Image(LDPI)analyserを用いて算出した虚血肢(右)/健常肢(左)の血流比は有意にFGFR-Tgマウスで増加していた。2)虚血下肢筋のCD31染色、αSMA染色では単位面積あたりの血管内皮細胞数(CD31^+細胞数)と最小血管数(α-SMA陽性血管数)が有意にFGFR-Tgマウスで増加した。3)FGFR-Tgマウスおよびwildマウスの大動脈からExplant法にて血管内皮細胞を分離培養し、(1)VEGF刺激による遊送能(Migration assay)、(2)管腔形成能(Tube formati on assay)、(3)増殖能(Proliferati on assay)、(4)Matrigelによる血管形成能(Matrigel plug assay)、(5)24時間血清除去により誘導される内皮細胞のアポトーシスをTUNEL assayにて検討すると、wildに比較してFGFR-Tgマウスで有意な内皮機能の亢進と抗アポトーシス作用がみられた。4)培養血管内皮細胞を用いて、Western blot法にてFGFRのすぐ下流に存在するFRS2およびそのリン酸化(p-FRS2)を検討したがFGFR-Tgマウスで有意なFRS2のリン酸化がみられた。さらに内皮細胞におけるFGFRからの活1生化シグナル経路を解析する目的で、ERK1/2およびそのリン酸化(p-ERK1/2)とAktおよびそのリン酸化(p-Akt)を検討したところ、FGFR-TgマウスでERK1/2のリン酸化に変化はなかったが、Aktのリン酸化が有意に亢進していた。これらの結果より、FGFRを介するシグナルはFRS2とAktのリン酸化を介して内皮機能を改善し血管新生と動脈形成に寄与することが示唆された。
(2)FGFR-Tgマウス急性心筋梗塞モデルにおける血管新生効果の評価および心筋細胞アポトーシスとリモデリングに及ぼす評価
1)FGFR-Tgマウスおよびwildマウスの左前下行枝を30分間冠動脈閉塞後、再灌流を行い急性心筋梗塞を作製した。2)心筋梗塞作製前、3週後にマウスの心筋梗塞領域、心筋梗塞周辺領域、非虚血領域より虚血組織を採取し、CD31染色、αS漁染色を行ったところ、単位面積あたりの血管内皮細胞数と最小血管数が有意にFGFR-Tgマウスで増加していた。
3)TUNEL染色にて心筋細胞のアポトーシスの評価を心筋梗塞作製24時間後、7日後、3週後に行ったが、FGFR-Tgマウスで有意な心筋アポトーシスの減少がみられた。4)4週後の梗塞心の左室利モデリングはFGFR-Tgマウスで有意に減少していた。今後、心筋保護におけるFGFRを介するシグナル機構の解析を行う予定である。

報告書

(1件)
  • 2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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