研究課題/領域番号 |
18590855
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
西岡 安彦 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (70274199)
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研究分担者 |
楊河 宏章 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 准教授 (50263827)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,880千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 肺癌 / 癌抗原 / HM1.24 / 抗体治療 / ADCC / 特異的免疫療法 / 抗体 / 抗原ペプチド |
研究概要 |
肺癌細胞株におけるHM1.24抗原発現についてフローサイトメトリー法にて検討した。その結果、肺癌細胞株33株中15株(45%)の細胞にHM1.24抗原発現を認めた。肺癌におけるHM1.24抗原発現は、癌細胞のインターフェロン(IFN)βおよびγの処理により増強した。51Cr遊離試験を用いて抗HM1.24抗体による抗体依存性細胞障害活性(ADCC)を検討した結果、抗HM1.24抗体は肺癌細胞に対するADCC活性を有することが明らかとなった。さらに、抗HM1.24抗体はHM1.24発現肺癌細胞株に対して補体依存性細胞障害活性(CDC)を誘導した。ADCC及びCDC活性は、肺癌細胞のIFN-β、γの処理により増強することが明らかとなった。HM1.24抗原発現肺癌細胞株SBC-5のSCIDマウス皮下移植モデルを用いた検討では、抗HM1.24抗体の投与により腫瘍増殖抑制効果が確認された。 次にマウスーヒトキメラおよびヒト化抗HM1.24抗体によるADCCおよびCDCについて検討した。エフェクター細胞としてヒト末梢血単核球(MNC)を用いた検討では、キメラ抗体およびヒト化抗体ともに、マウス抗体で見られたADCC活性に比較し、強力な細胞障害活性を示した。ヒト化抗体に比較してキメラ抗体が高いADCCを誘導した。一方、ADCCの主にエフェクター細胞はリンパ球(NK細胞)であった。ヒト末梢血リンパ球を、インターロイキン(IL)-2、IL-12, IL-15で培養することによってADCC活性の増強を認めた。一方、肺癌患者末梢血MNCを用いて抗HM1.24抗体によるADCC活性を検討した結果、肺癌患者MNCにおいても健常人と同等のADCC誘導能が観察され、IL-12あるいはIL-15によるMNCの培養によってADCCが増強した。 以上の結果から、HM1.24抗体の肺癌治療への応用の可能性が示唆された。
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