研究課題/領域番号 |
18590908
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
吉村 吾志夫 昭和大学, 医学部, 准教授 (50211660)
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研究分担者 |
高橋 克仁 昭和大学, 大阪府立成人病センター(研究所), 部長 (40211338)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,540千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 中性カルポニン / 糖尿病性腎症 / トランスジェニックマウス / ストレプトゾシン / α平滑筋アクチン / マクロファージ / 糖尿病 / カルポニン / 糸球体硬化 / メサンギウム細胞 / 腎不全 / 新生血管 / 血管内皮細胞 |
研究概要 |
中性カルポニン(Calponin-h2, CN2)は塩基性カルポニン(Calponin-h1)に比し、腎への関わりは不明であるが、強力な平滑筋細胞の遊走抑制作用を示す。我々はCN2が糖尿病性腎症の進展に関与する可能性を検討した。はじめにCN2のトランスジェニックマウスを作成した(CN2-Tg)。 作成に際してはCRE-loxP site-specific recombination systemを導入し、CN2発現はcadmium sulfate投与下においてのみCN2発現が導入されるように行った。糖尿病はストレプトゾシンにて惹起した。糖尿病惹起後8.30日の腎組織を検討した。間質の細胞増殖(Ki-67陽性細胞数)は8目後において、マクロファージ浸潤は8,30日後の両日において、CN2-Tgにおいて有意に抑制されていた。血圧は両群で差はなかった。このように、CN2-Tgにおいては、糖尿病を惹起した早期から間質の細胞増殖とマクロファージ浸潤がCN2の過剰発現において抑制かのうであった。以上の結果より、CN2の抗炎症作用による早期の作用は、糖尿病による腎臓の間質障害を制御することが示唆された。間質障害はすべての腎障害の進行において、最も重要な所見の1つである。ヒトの糖尿病性腎症においても、その進行を考える上で間質障害は最も重要な変化の1つであり、CN2による間質障害の制御は、今後の治療法の開発に有用な基礎データとなりうると思われる。
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