研究課題/領域番号 |
18590918
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
|
研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
兼岡 秀俊 福岡大学, 医学部, 教授 (20161169)
|
研究分担者 |
斉藤 喬雄 福岡大学, 医学部, 教授 (10125552)
向野 義人 福岡大学, スポーツ科学部, 教授 (40144266)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,940千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 540千円)
2007年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
|
キーワード | 遺伝子診断 / 長鎖脂肪酸 / CPT II酵素 / 横紋筋融解 / 急性腎不全 / DNA配列決定 / 変性HPLC / 結晶構造 |
研究概要 |
本研究の成果は、以下の3点にまとめることができる。 1)日本人CPT II欠損症患者の遺伝子変異とその特徴 日本人CPT II欠損症患者についてPCR増幅遺伝子直接DNA配列決定法による遺伝子検索を進める中で、遺伝子型を決定しえた7例中6例、文献上の日本人患者3例中2例は、F383Y変異であった(80%)。同症では全世界でこれまで60変異が報告されているが、白人患者ではS113L変異とP50H変異で80%を占めている。我々の結果は、同症の遺伝子変異に人種特異性があることを示している。ただ2006年に発表されたラットCPT II分子の結晶解析によると、コドン113とコドン383は、いずれもCPT II酵素活性の中心に位置し、病態形成に対する変異遺伝子の役割は同様と考えられる。今後、変異遺伝子の機能の解析が治療法に結びつくであろう。 2)SNPを含めたCPT II遺伝子の変異と多型 健常者50名のCPT II遺伝子型を、直接DNA配列決定法で決定した。健常者には、既に報告されている3個のSNP以外には、同症患者に見られたいかなる変異も新たなSNPも検出されなかった。既知SNPの出現頻度は、従来の報告と差はなかった。一方、C352C型SNPが日本人患者に多い傾向が見られ、より多数の患者での解析が必要である。 3)CPT II遺伝子の変異・多型のスクリーニング 迅速なCPT II遺伝子の変異・多型のスクリーニングのために、我々はPCR-DHPLC法を援用した。上記健常者50名について、直接DNA配列決定法と並行してPCR-DHPLCによるCPT II遺伝子のマススクリーニングを行った。3個のSNP多型を指標に、両方法の結果を対比してみると一致した。より短期間で結果を得られるPCR-DHPLCの有用性を示している。さらに大規模な集団で、実用性を検討する。
|