研究課題/領域番号 |
18590923
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤原 一男 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70280873)
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研究分担者 |
中島 一郎 東北大学, 病院, 助教 (50333810)
糸山 泰人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30136428)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 多発性硬化症 / 脱髄疾患 / 免疫グロブリン / 樹状細胞 |
研究概要 |
免疫グロブリン静注射療法(IVIG)は多発性硬化症(MS)の再発抑制に有効であるとする報告があるが、MSの免病態において再発に関与していると考えられる樹状細胞(DC)に対するIVIGの作用は詳細不明である。我々は、末梢血単球からモノカインを用いてDCを分化させる系で、IVIGで用いられるIgGの影響について検討した。 1.MS患者及び健常人由来の単球を用いると、IgGは未熟DC (imDC)のマーカーであるCDla、T細胞活性化に関わるCD40及びCD80の発現を部分的に抑制したが、成熟DC (imDC)のマーカーであるCD83の発現を、逆に増強した。 2.また健常人のIgGはmDCが血液脳関門(BBB)を通過するために必要なホーミング分子であるCD49d(VLA-4のα4-インテグリン)の発現を顕著に抑制した。CD49dの中和抗体にはMSの治療効果があることから、実際にMS患者の単球でIgGの効果を調べたところ、健常人と同じ結果が得られた。 3.さらにIgGは健常人、MS患者ともにDC成熟化に伴うIL-12の産生を抑制したが、IL-10の産生は抑制しなかった。 4.F(ab')_2を用いた実験では、IgGと同様にCD83の発現増強がみられた。したがってこのIgGの作用はFcγRを介してはいないことが示唆された。一方IgGによるCD86の抑制効果はF(ab')_2を用いると著明に減弱した。またIgGによるCD49dの顕著な発現抑制については、F(ab')2は抑制効果を示したが、その程度は個人差がみられた。 以上から、IgGは既知の炎症制御作用以外に、DCの成熟過程の制御、T細胞活性化とDCの中枢組織内への移行の阻害、さらにTh1サイトカインの抑制などによって、MSの再発を抑制する可能性が示唆された。またIgGのDCに対する作用はFcγRを介する機序のみでは説明できないと考えられた。
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