研究課題/領域番号 |
18590957
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
神谷 達司 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (70233955)
|
研究分担者 |
片山 泰朗 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70152692)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | ロー・カイネス / 局所脳虚血 / アポトーシス / ラット / 低体温 |
研究概要 |
ラットー過性局所脳虚血モデルを用い以下の実験を行った。雄性SDラットを用い1.5%ハロセン麻酔下に4-0ナイロン糸を中大脳動脈起始部まで挿入することにより脳虚血を作成し、虚血中の直腸温および頭蓋温度は37.0±0.5℃に維持した。平成18年度の本研究ではRho-kinase inhibitor (Fasudil)の軽微低体温(35℃)への影響を調べた。実験動物は、I: Vehicle群(対照群、n=6)、II: Hypothermia (35℃)群(n=6)、III:脳保護薬(Fasudil)群(n=6)、IV:脳保護薬(Fasudil)+Hypothermia (35℃)群(n=6)の4群に分類した。IおよびIII群は常温群で、体温コントロールは虚血開始時より導入し、虚血中脳温および直腸温を37℃に保った。脳保護薬群はFasudilを用い、対照群には同量のVehicleを投与した。IIおよびIV群は低体温群で、虚血中脳温および直腸温を35℃に維持し、虚血作成直後にHypothermia (35℃)群(II群)ではvehicle、脳保護薬+Hypothermia(35℃)群(IV群)ではFasudil(3mg/kg)を各々投与した。2時間の脳虚血後、ナイロン糸を抜去し再開通を行った。再開通24時間後断頭し、直ちに脳を摘出し、H-E染色を行い、image analyzerを用いて脳梗塞面積を皮質と線条体に分けて脳梗塞体積および脳浮腫体積を算出した。Hypothermia (35℃)群では、常温(37℃)群に比し、皮質・線条体梗塞体積の縮小傾向を認めたもののHypothermia (35℃)単独では有意差を認めなかった。一方、常温の脳保護薬(Fasudil)群(III群)では皮質・線条体梗塞体積の有意な縮小を認めた(p<0.05)。さらに脳保護薬(Fasudil)に低体温(35℃)を併用する群(IV群)では、常温でのFasudil群(III群)に比し、有意に皮質梗塞体積は縮小した(p<0.05)。また、免疫組織学的検討では、脳保護薬(Fasudil)に低体温(35℃)を併用する群(IV群)では対照群に比し、TUNEL陽性細胞数の減少やBax陽性細胞細胞数の減少、Bcl-2陽性細胞細胞数の増加等抗アポトーシス作用を有意に認めた(p<0.05)。
|