研究課題/領域番号 |
18590960
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
中野 智 関西医科大学, 医学部, 講師 (30333206)
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研究分担者 |
新出 明代 関西医科大学, 医学部, 助教 (10368235)
伊東 秀文 関西医科大学, 医学部, 准教授 (20250061)
日下 博文 関西医科大学, 医学部, 教授 (70250066)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,320千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 脳神経疾患 / 病理学 / ミオパチー / DNA二本鎖切断 |
研究概要 |
封入体筋炎は骨格筋の筋線維内に、電顕上管状フィラメント状の封入体を認める自己免疫性炎症性ミオパチーであるが、高齢者発症の筋疾患では最も多数を占める。封入体筋炎の筋細胞では、核輸送の障害が疑われることから、主な核膜、核内蛋白の分布を免疫組織化学的に検討したところ、histone H1が核膜を超えて細胞質に遊離している像、また、封入体筋炎の病理学的特徴である縁取りのある空胞を縁取りしている像が得られた。免疫蛍光法によりhistone H1、核膜マーカー、DNAの3重染色を行い、histone H1の細胞質への遊離を観察したところ、種々の疾患対照例と比べ封入体筋炎では明らかにhistone H1の核外遊離が際立っていた。以上の結果はNeuromuscular disordersに発表した。DNA二本鎖の切断があるとhistone H1が細胞質に遊離される。そこで、DNA切断のマーカーであるhistone H2AXのリン酸化型(γH2AX)について特異抗体を用い封入体筋炎組織で検討した。その結果、核および空胞にγH2AXの反応性の亢進が認められ、蛍光顕微鏡下でも、γH2AXはDNA上に観察された。DNA二本鎖の切断によって起こる反応には、ATM-Chk2系が関与するものとATR-Chk1系が関与するものとがあるが、封入体筋炎ではATM-Chk2系が関与していると推定される結果を得た。またDNA二本鎖切断の修復機構のうち、非相同末端結合修復に関わるDNA-PKcs、Ku70が空胞化筋線維に観察された。これらのγH2AX以下の結果については投稿中である。
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