研究課題/領域番号 |
18590964
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
|
研究機関 | 国立精神・神経センター |
研究代表者 |
南 成祐 国立精神・神経センター, 神経研究所疾病研究第一部, 併任研究員 (20392417)
|
研究分担者 |
西野 一三 神経研究所, 疾病研究第一部, 部長 (00332388)
林 由起子 神経研究所, 疾病研究第一部, 室長 (50238135)
野口 悟 神経研究所, 疾病研究第一部, 室長 (00370982)
埜中 征哉 神経研究所, 名誉所員 (80040210)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 神経・筋疾患 / サルコメア / カルパイン3 / cDNAマイクロアレイ / 筋原線維性ミオパチー / ミオティリン / ZASP / 肢帯型筋ジストロフィー / 臨床遺伝学 / ミオフィブリラーミオパチー / マルチミニコア / myotilin / 拡張型心筋症 / 分子病理学 / ミオフィプリラーミオパチー |
研究概要 |
1. カルパイン3異常症のcDNAマイクロアレイ解析: カルパイン3異常症の骨格筋では、病初期に壊死・再生像が見られるが、次第に筋原線維の配列が乱れた分葉線維が多数出現する。壊死・再生期3例、分葉線維期4例、対照筋2例について、我々の研究室で独自に開発したcDNAマイクロアレイを用いて、遺伝子発現の網羅的解析をおこなった。分葉線維期の骨格筋で特に発現量が変化している遺伝子が29個同定され、ゲルゾリン、PDLIM3、トロポニンI1のような、アクチン結合蛋白質が含まれていた。この結果から、アクチン結合蛋白質の発現変化が、分葉線維として認められる筋原線維の配列の乱れに関与している可能性を提唱した。 2. 筋原線維性ミオパチー(MFM)の解析: MFMは骨格筋の組織学的な特徴に基づく疾患概念で、筋原線維の配列の乱れ及びcytoplasmic body等の細胞内封入体を主たる病理変化とする疾患群である。 (1)MFMの病理所見に合致する47名を抽出し、既知のMFM原因遺伝子について変異解析を行った。その結果、デスミン遺伝子変異が1名に認められたが、αB-クリスタリン、ZASP、ミオティリン遺伝子に変異は認められず、既知遺伝子による頻度が本邦では海外より低いことが示された。 (2)ZASP遺伝子変異は臨床的に多様な症状を示す。そこで、筋原線維の乱れがある200名に対象を拡げたところ、臨床診断が高CK血症ならびに封入体筋炎とされていた計4例に変異が見つかった。さらに、ZASP変異によってマルチミニコア構造が形成されうることが初めて明らかになり、病理機序を考える上で興味深い。 (3)本邦で初めてミオティリン変異による肢帯型筋ジストロフィー1A型(LGMD1A)の家系を見いだした。 (4)新規候補遺伝子としてコフィリン2に着目して解析したが、変異は認められなかった。
|