研究課題/領域番号 |
18591015
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
菅原 明 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90270834)
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研究分担者 |
伊藤 貞嘉 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40271613)
佐藤 靖史 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (50178779)
影近 弘之 東京医科歯科大学, 大学院・疾患生命科学研究部, 教授 (20177348)
佐藤 成 東北大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (20250764)
宇留野 晃 東北大学, 病院・医員 (90396474)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,790千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | レチノイン酸 / レチノイン酸受容体 / 血管新生 / レチノイド / 血管内皮細胞 / all-trans retinoic acid / retinoic acid receptor / angiogenesis / retinoid / endothelial cells / 血管内皮増殖因子 / 動脈硬化 / 受容体 |
研究概要 |
【目的】近年の動脈硬化性病変患者の増加に伴い、治療的血菅再生療法の重要性が高まっている。今回我々は、ピタミンAの天然誘導体である全トランス型レチノイン酸(ATRA)及び合成レチノイドAm80を用いて、それらの血管新生に対する効果を検討した。【方法】1)ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)とヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)の共培養下で、ATRAまたはAm80の投与下で9日間培養した後、形成された管腔の面積と長さを解析した。2)ATRA及びAm80によるHUVECの増殖能と遊走能を評価した。3)内因性VEGF分泌およびmRNA発現の変化をELISA法ならびに定量PCRを用いて評価した。4)HUVEC上の2型VEGF受容体(KDR)のmRNA発現の変化を、定量PCRを用いて評価した。5)1)で用いた共培養系において、VEGF中和抗体またはKDR中和抗体の添加が管腔の面積・長さに及ぼす影響を解析した。【成績】1)ATRA及びAm80により管腔形成が促進された。2)ATRA及びAm80によりHUVEC増殖能の亢進が認められたが、遊走能の変化は認められなかった。3)NHDFとHUVECの共培養下およびNHDF単独培養下において、ATRA及びAm80による内因性VEGF分泌およびmRNA発現の亢進が認められた。4)HUVECにおいてATRAによるKDR mRNA発現の亢進が認められた。5)ATRAによる管腔形成は、VEGF中和抗体またはKDR中和抗体の添加により抑制された。【結論】本研究により、ATRA及び、Am80が管腔形成を促進することが明らかとなった。その機序として、HUVECの増殖促進作用、NHDFにおけVEGF分泌・発現の促進作用、およびHUVECにおけるKDRの発現亢進が考えられた。以上の結果から、ATRA及びAm80は虚血性疾患における治療的血管再生療法に有効である可能性が示唆された。
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