研究課題/領域番号 |
18591036
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
西尾 充史 北海道大学, 北海道大学病院, 講師 (10322801)
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研究分担者 |
西原 広史 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教 (50322805)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,690千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | DOCK2 / 細胞遊走 / Ramos細胞 / SDF-1 / ケモタキシス / siRNA / リンパ増殖性疾患 / 多発性骨髄腫 / メモリーB細胞 / ナイーブB細胞 |
研究概要 |
B細胞腫瘍の微小環境への接着・ホーミング、あるいはその環境下での生存にDOCK2が及ぼす影響を検討することを目的とした実験を行った。使用した細胞は最終的にヒトB細胞細胞株であるRamosを用いた。RamosのDOCK2をsi RNAによりノックアウトし、それによって得られたDOCK2ノックアウト細胞の性質を検討した。まず、DOCK2ノックアウトRamos細胞は自然増殖において軽度の低下が見られた。このことを反映する細胞内情報伝達の影響としてとして、SDF-1による刺激下で、MAPキナーゼのERKのリン酸化の低下が確認された。さらに、ケモタキシスアッセイにより、SDF-1存在下でのRamos DOCK2ノックアウト細胞がケモカインへの反応性を低下することも確認された。Ramos細胞はCD27陽性の細胞であり、分化段階としては胚中心以降の成熟細胞である。これまで得られているノックアウトマウスの知見ではB細胞が胚中心のある二次リンパ組織へホーミングしないことから、Ramos細胞のような成熟Bリンパ球におけるDOCK2の役割は不明であった。今回の検討で、成熟Bリンパ球においてもDOCK2はその遊走に重要な役割を果たしていること、さらには一部生存にも関与している可能性が示唆された。一方、プライマリー腫瘍細胞を用いて行った検討では、腫瘍細胞における特異的なDOCK2発現過剰あるいは低下は存在しなかった。このことから、単純にDOCK2をターゲットとしての治療は応用不可能であることがわかった。
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