研究課題/領域番号 |
18591059
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
血液内科学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
江副 幸子 大阪大学, 医学部附属病院, 特任助教(常勤) (90379173)
|
研究分担者 |
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
水木 満佐央 大阪大学, 医学部附属病院, 准教授 (80283761)
織谷 健司 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70324762)
柴山 浩彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60346202)
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | Sirt1 / 造血幹細胞 / 分化 / 増殖 / ROS / SIRT1 / p16INK4a / p53 / MAPK / 未分化性 / 活性酸素 / PI3K / p19Af |
研究概要 |
カロリーセンサーとして働くSir2の哺乳類ホモローグSIRT1が造血細胞の増殖、分化、agingにおいてどのように機能しているかを解析した。SIRT1の特異的阻害剤であるnicotinamide(NA)をマウスの造血幹・前駆細胞(マウス骨髄単核球細胞由来Lin(-)、Scal(+)、c-kit(+)細胞)に作用させ、SIRT1の機能解析を行い、SIRT1はサイトカイン非存在下での造血幹・前駆細胞のアポトーシスを阻害していること、すべてのlineageへの造血細胞の分化を阻害していることを示した。 NAによりSIRT1の機能を抑制した造血幹細胞において造血細胞の増殖・分化を制御する因子の発現を解析した。KSL細胞をSCF, TPO, IL-6, FL3L存在下で培養する際に、NAを添加したところ、E2Fの発現は軽度低下し、P16INK4a, P19Arfの発現が増加した。造血幹細胞において活性酸素種ROSの蓄積がp16の発現を誘導することが報告されている。培養の際に、NA単独あるいはそれに加えて抗酸化剤N-acetyl Cysteine(NAC)を添加した。REDOX sensor redCC1の取り込みによりROSの蓄積を検討したところ、NA添加によりROSの蓄積を認めたが、NA+NACを添加した場合にはROSはCTLと同程度まで消去されていた。また、Lin-Sca-lの細胞分画はNA添加により減少したが、NA+NAC添加時には、コントロールの培養と同程度まで回復していた。このことよりNAによる分化の促進はROSの蓄積を介するものと考えられた。以上よりSIRT1はp16INK4aやp19Arfの発現増強とROSの消去を介し、造血幹細胞の未分化性の維持に関与していると考えられた。
|