研究課題/領域番号 |
18591116
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
膠原病・アレルギー・感染症内科学
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
川上 純 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90325639)
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研究分担者 |
折口 智樹 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (90295105)
井田 弘明 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60363496)
玉井 慎美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科, 客員研究員 (60380862)
藤川 敬太 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員 (90404285)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 滑膜線維芽細胞(FLS) / 関節リウマチ(Ra) / CaMKII / Akt / アポトーシス / HL-60 / シトルリン化 / PADI4 / 関節リウマチ(RA) / 蛋白シトルリン化 / 細胞分化 / 関節リウマチ / CIA / 滑膜線維芽細胞 / TRAIL依存性アポトーシス / 治療ターゲット |
研究概要 |
滑膜線維芽細胞(FLS)の増殖と活性化は関節リウマチ(RA)の病態の中心を形成している。私たちは今まで、PI3K/Akt経路の重要性を報告してきた。平成18年度〜平成19年度の2年間ではPI3K/Aktとのクロストークが想定される、CaMKIIとFLS機能との関連を研究した。FLSにはCaMKIIγδが発現し、FLSのAkt活性化制御を介するアポトーシス感受性の調節作用があることがわかった。すなわち、CaMKIIのchemical inhibitorを用いると、FLSのTRAIL依存性およびFas依存性アポトーシスが顕著に増大した。CaMKIIの生理的意義を考えると、この酵素はCaイオン流入で活性化される。Caイオン流入で活性化され、かつ、RAと極めて関連が高い酵素群にPADIが想定される。PADIはRA特異的自己抗体の抗CCP抗体産生を誘導する酵素である。そこで、FLS/CAMKII/アポトーシス/ペプチドシトルリン化との関連性も研究した。FLSにはCa流入刺激、サイトカイン刺激、アポトーシス刺激などを加えても、明確なペプチドシトルリン化の誘導は検出できず、これに関してはHL-60ヒト細胞株で実験を行った。HL-60のPAD14発現、ペプチドシトルリン化、Aktリン酸化はATRAによる顆粒球系細胞への分化過程で顕著な亢進が認められた。また、HL-60に優位に発現するCaMKIIアイソフォームはγであった。この2年間の研究で、CaMKIIγδ(特にδ)とFLSアポトーシスの強い関連が解明された。AktとCaMKIIとのクロストークを考慮すると、CaMKIIγ、Akt、ペプチドシトルリン化とのクロストークの可能も示唆される。アポトーシス感受性とペプチドシトルリン化はRA病態の根幹と考えられ、今後もこの研究を推進し、CaMKIIのRA治療ターゲットの可能性を探索したい。
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