研究課題
基盤研究(C)
TNFレセプター異常症のTNF-associated periodic Syndrome(PRAPS)は、TNFが病態の中心と考えられる遺伝性周期性発熱症候群である。TRAPS疑いとして相談を受けた施設の不明熱症例の解析を行い、TRAPSの可能性を検討、TRAPS診断基準、治療法についても考察した。(方法)I.全国疫学調査:周期熱症例66例(男性25例、女性41例)。病歴聴取、発熱時の血清サイトカイン測定、遺伝子検索を行った。さらに、論文発表、学会発表で本邦におけるTRAPS患者の突然変異を調査した。II.診断基準の検討:Hullらの診断基準が本邦の症例にあてはまるか検討した。III.治療法の検討:新しい治療法を試みた。(結果)I.全国疫学調査:1)発熱時の血清が得られた42例の検討では、10例に50pg/ml以上のTNFα値の上昇がみられた。2)遺伝子検索50例の検討では、エキソン2,3,4の検索で1例に突然変異がみられた。3)遺伝子検索50例中27例にMEFV遺伝子の突然変異がみられ、3例を家族性地中海熱と診断した。4)遺伝子変異のないTRAPS孤発症例が6例あった。5)2例に新しい遺伝性自己炎症性疾患(中條病)が存在した。6)本邦のTRAPS患者は、7家系18例で、突然変異は5カ所(C30R,C30Y,T61I,C70S,C70G)であった。II.診断基準の検討:本邦のTRAPS患者では、欧米で必発の胸痛、腹痛が少ない傾向があった。III.治療法の検討:TRAPS患者へTacrolimus(FK506)を使用したところ、臨床症状の改善、血清中のTNFα値低下、および合併していたmonocytic fasciitisの軽減を認め著効した。(結論)本邦のTRAPS患者の報告は増加しているが、少ない。突然変異のない孤発例の取り扱いをどうするか、今後の検討課題である。
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