研究概要 |
1.研究の目的 トリインフルエンザウイルスA/H5N1(H5N1-Flu)を迅速、特異的かつ安価に検出するための検出系を開発する。 2.研究実施計画 (1)H18年度に作成したH5N1-Fluモノクローナル抗体ラテックス感作粒子について、インフルエンザウイルスA亜型(A/H1N1,A/H3N2,A/H2N2)及びB型に対する非特異的反応性の有無を確認する。 (2)同感作粒子に対してその他のエンテロウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、ムンプスウイルス、ヘルペスウイルス等との交差試験を実施する。 研究実績 (1)同感作粒子とインフルエンザウイルスA/H1N1型,A/H3N2型,A/H2N2型,B型との間には、それぞれ非特異的反応は認められなかった。 (2)さらにエンテロウイルス、アデノウイルス、ムンプスウイルス、RSウイルス、ヘルペスウイルス等との交差試験においても非特異的反応は無かった。 (3)H5N1-Fluモノクローナル抗体ラテックス感作粒子を応用した本検査系は、前年度の感度実験成績及び本年度実施した交差試験等により感度、特異性共に高く、また、反応時間も15分以内であった。これらのことからトリインフルエンザウイルスA/H5N1感染を早期に把握することができ、患者の治療、感染者規模の早期把握など、広く国民の健康を守ることに多大な貢献をすると期待される。
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