研究課題/領域番号 |
18591306
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
岩田 和彦 自治医科大学, 医学部, 講師 (10337305)
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研究分担者 |
菊地 千一郎 自治医科大学, 医学部, 助教 (60323341)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,650千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | リハビリテーション / 認知科学 / 統合失調症 / 心理社会的治療 |
研究概要 |
今年度は、平成18年度に実施したWisconsin Card Sorting Test (WCST)と問題解決技能訓練を組み合わせた心理社会的治療のランダム化比較臨床研究についてデータ解析を行い、その成果を学会発表した。このパイロット研究での介入前後の社会機能と認知機能の評価結果から、認知機能トレーニング群では、WCSTのカテゴリー数とエラー数、レターキャンセル課題、言語流暢性課題などで有意な改善が認められ、さらにロールプレイテストの目的認知、対処法の起案、送信技能が有意に改善した。認知機能の改善と社会認知機能の改善の関連性について、重回帰分析を行ったところ、注意機能(レターキャンセル課題)と送信、言語流暢性と受信・処理との関連傾向が認められたが、統計学的に有意な結果は得られなかった。これは問題解決技能訓練の回数が不十分なために社会認知機能の改善が少なかったことや、対象数が不十分であったこと等が可能性として考えられた。 このパイロット研究で得られた結果をもとに、統合失調症をもつ人を対象にしたより統合的な心理社会的治療プログラムの検討をすすめた。認知機能トレーニングには市販のコンピュータソフトを数種類利用し、さらに既に報告されているMedaliaらによるNeuropsychological educational approach to rehabilitation (2002)の技法も援用した。そして記憶・注意・実行機能の3つの認知領域をターゲットにした認知機能リハビリテーションを週2回の頻度で全19回実施し、さらに1〜2週の頻度で認知機能のトレーニングが実際の社会生活でどのように役立つかを話し合うグループセッション(全6回)を組み合わせて、全25回の包括的心理社会的治療プログラムを作成した。
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