研究課題/領域番号 |
18591378
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
伊東 久夫 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20095574)
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研究分担者 |
川田 哲也 千葉大学, 大学院・医学研究院, 講師 (60234077)
宇野 隆 千葉大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (30302540)
磯部 公一 千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (80334184)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,920千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ATM遺伝子 / siRNA / 放射線損損傷 / 染色体異常 / ATM / 遺伝子治療 / 放射線増感 / 放射線感受性 / DNA修復 |
研究概要 |
放射線治療は腫瘍組織に最大の損傷を与え、正常組織損傷を最小限に抑えることが目標であり、本研究では最近注目されているATM遺伝子に対するsiRNAの治療効果改善について検討を行った。ATM遺伝子は放射線誘発の2本鎖切断修復の初期反応で重要な遺伝子として知られており、我々はATM遺伝子の異常により高頻度に誤修復が引き起こされることを報告してきた。今回の研究では対数増殖期にある癌細胞、線維芽細胞ではsiRNAの導入により放射線感受性は増強されたが、静止期の細胞ではsiRNAにより放射線増感効果が見られなかった。この結果は正常組織では静止期が多く、正常組織の障害にはつながらないことが示唆された。In vivoでの効果を見るために、Balb/cマウスの大腿にHela癌細胞(ヒト子宮癌由来)を移植し、2週間後にATM siRNAの放射線増強効果を検討した。12nMのATM siRNAを照射24時間前に直接腫瘍に注入し、1回目照射ののちに再度siRNAを投与した。照射方法は1日4Gyを5日間、計20Gy照射を行った。実験開始後21日目で腫瘍サイズを計測したところ、非照射郡では6倍、放射線単独郡では4.5倍、照射にsiRNAを併用した郡では腫瘍の増殖は3倍までに抑制された。siRNAの直接注入での効果は限られていたが、ATM遺伝子の機能を抑制することにより放射線感受性を高めることができると考えられた。現在、ATMに対する特異的なinhibitorを用いて、放射線誘発二本鎖切断修復におけるATM遺伝子の役割を検討しておりATM遺伝子抑制と放射線効果の論文を投稿中である。
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