研究課題/領域番号 |
18591471
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
國崎 主税 横浜市立大学, 市民総合医療センター, 准教授 (70264611)
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研究分担者 |
牧野 洋知 横浜市立大学, 市民総合医療センター, 助教 (30448667)
小野 秀高 横浜市立大学, 消化器・肝移植外科, 助教 (00453051)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,740千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 制限増殖型アデノウイルス / 胃癌腹膜播種 / イメージング / 癌 / 遺伝子治療 / アデノウイルス |
研究概要 |
消化器癌、特に胃癌の腹膜播種に対する有効な治療法は確立されていない。このため我々は腹膜播種に対する新たな治療戦略の開発を目的として研究を行っている。具体的には腹膜播種巣でのみ増殖して抗腫瘍効果を発揮する制限増殖型アデノウイルス(Conditionally Replicative Adenovirus : CRAd)にルシフェラーゼ発現遺伝子を組み込むことで、腹膜播種を早期に非侵襲的にイメージングできて、かつ抗腫瘍効果も期待できる新規ベクターを開発した。また、一方でウイルスの腫瘍細胞への正確な感染効率の検討を行うために胃癌細胞に赤色蛍光発現タンパクであるDsRed2の発現遺伝子を組み込み赤く光る胃癌細胞を作成した。これらを用いてヌードマウスで赤色蛍光発現胃癌腹膜播種モデルを作成して、同時にルシフェラーゼ発現制限増殖型アデノウイルスをモデルマウスに投与して、このマウスを経時的に非侵襲的にイメージングすることにより、いままで視認できなかった腹膜播種を主体とした微小転移巣とウイルスの相互作用や感染効率、抗腫瘍効果の評価を正確に行うことができるようになった。In vitroの検討では、胃癌細胞の増殖・衰退の変化やウイルスの増殖の状態を経時的に追うことが可能となった。赤色蛍光タンパク発現腹膜播種モデルにウイルスを投与することにより、経時的にウイルスの増殖と腹膜播種の状態をイメージングすることが可能であった。感度・特異度は肉眼の場合に58.1%/83.2%であったが、ウィルスを用いた場合にはImaging modalityでは78.8%/99.3%と有意差をもって向上した。本研究は腹膜播種など腫瘍可視化が求められている分野で応用可能なイメージングシステムであり、今後実用臨床応用実現化に向けて期待できる。本研究はCancer Researchに投稿中である。
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