研究課題/領域番号 |
18591494
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター) |
研究代表者 |
金澤 秀紀 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), 統括診療部外科, 医師 (90265661)
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研究分担者 |
三富 弘之 独立行政法人国立病院機構, (相模原病院臨床研究センター)研究検査科, 科長 (90181940)
渡邊 昌彦 北里大学, 医学部, 教授 (80146604)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,020千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 120千円)
2007年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 大腸がん / 予後 / p16INK4a / プロモーターメチレーション / 外科 / 癌 / 遺伝子 / 病理学 / 大腸癌 / 簇出 / 遺伝子プロモーター / メチル化 / 予後規定因子 |
研究概要 |
結腸直腸癌の異常なp16INK4a遺伝子メチル化の予後値 対象と方法 対象は結腸・直腸癌手術を行った151人の患者(平均65.8歳;39-86歳)で、経過観察期間の中央値は79カ月(60-123ケ月)であった。HE染色標本を検鏡し、UICC/TNM分類に従ってpT/pN、病理学的病期分類を評価した。別に新鮮癌組織と腫瘍から離れた粘膜を25人の患者から採取した。DNAは151例の癌と10例の非腫瘍粘膜のホルマリン固定パラフィン包埋切片から抽出し、RNAは25例の新鮮癌組織、4例の非腫瘍粘膜から抽出した。亜硫酸水素塩修飾されたDNAを用い、p16^<INK4a>プロモーター領域のメチル化及び非メチル化特異的なプライマーで定量的リアルタイムPCRを行い、p16メチル化指数(p16メチル化量/p16メチル化+非メチル化量[%])を算出した。RNAからcDNAを合成し、p16^<INK4a>イントロン1/エキソン1αに相補的なプライマーを用い、p16mRNAの定量的リアルタイムPCRを行った。免疫染色には抗p16モノクロナール抗体(E6H4、Dako社製)を用い、免疫染色標本の画像解析を40例に行った。 結果 非腫瘍粘膜のp16メチル化指数は0-2%に対し、腫瘍は0-100%(中央値14.2%;P=0.01)で、p16過剰メチル化(p16メチル化指数>2%)は100/151例(66%)、p16蛋白発現低下(免疫染色陽性率<5%)は22/151例(15%)の大腸癌にみられた。P16免疫染色の画像解析ではp16染色率とp16メチル化指数に有意の相関は認められなかった。p16mRNA発現レベルは非腫瘍粘膜に比べ、癌組織で有意に高かった(P=0.003)。p16mRNA発現レベルと染色率との間には有意な相関(P=0.043)があったが、p16メチル化指数とmRNA発現レベルには相関がなかった。p16過剰メチル化は小さい腫瘍に多かったが(P=0.048)、その他の臨床病理学的事項との関連は認められなかった。Coxの多変量解析ではp16過剰メチル化(P=0.007)、高pT(P=0.007)と高病期(P<0.001)は総生存率に対する独立予測因子で、p16過剰メチル化(P<0.001)、高pN(P<0.001)、高pT(P=0.014)は非再発生存率に対する独立予測因子であることが明らかとなった。
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