研究課題/領域番号 |
18591525
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
石井 雄二 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40212831)
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研究分担者 |
小幡 徹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (80119776)
柴 浩明 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (40366240)
伊藤 隆介 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80366202)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,950千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 450千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2006年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 内因性カンアビノイド / 2-AG / HMGB-1 / IL-8 / CB1受容体 / RAGE / 肝細胞癌 / 内因性カンナビノイド / サイトカイン / 慢性肝疾患 / F2-Isoprostane |
研究概要 |
本研究の目的は、特に慢性肝疾患における脂質メディエータ、サイトカイン、High mobility group box-1(HMGB-1)を三本柱(これらはひとつのカスケードにあることが予測されている)とし、その関連を解析し、特に肝細胞癌(HCC)に対する新たな治療戦略の構築することにある。方法・対象:慢性肝疾患(慢性肝炎;CH、肝硬変;LC、HCC)および健常ボランティアの血漿内因性カンナビノイド(CB)(AEA:anandamideと2-AG:2-arachydonoylglycerol)、血清炎症性サイトカイン(IL-1,6,8&12、TNF-α、IFN-γ)、血清HMGB-1を測定。さらに切除肝のCB受容体(CB1&2R)、HMGB-1の受容体RAGE(receptor for advanced glycation end products)の発現を免疫組織学的に検討。結果:血清2-AGはHCC群で健常ボランティア、CH群、LC群に比し有意に高値を示し、HCCの進行度も反映した。またHCC発癌および再発の新たな指標になることが示唆された。一方血清AEAにはそのような関連は見出せなかった。またHMGB-1も2-AGと同様な結果が得られた。炎症性サイトカインでは、IL-8がHCCの進行度に関連していた。CB1Rの発現が、HCC悪性度に関連し、肝細胞癌株(Hep3B)を用いたin vitroの検討から、CB1Rのantagonistがその増殖を抑制した。またRAGEの発現も低分化HCC辺縁で増強していた。結語:2-AG、IL-8およびHMGB-1はHCCの再発・進行度の新たなマーカーとなる可能性が示唆されるとともにCB1RおよびRAGEという二つの受容体を含めHCCの新たな治療戦略のkey factorsであり、これらを包括的に制御することが重用である。
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