研究概要 |
腎被膜下移植下垂体細胞塊を用いた移植の為、ラットに全身麻酔を施し、仰臥位にて手術台に固定、手術用顕微鏡視下(OPMI VISU 210,Car1 Zeiss S88)下垂体に口腔側から骨を歯科用ドリルで切除して到達する。下垂体前葉の部分切除後に生理的機能に異常を生じない為に、正中に存在する前葉、中葉、後葉の部分は残して、両側に存在する部分の前葉を切離する。口蓋骨等に開いた骨孔は光重合型フロアブルレジン(ユニフロー;GC Co.)を用いて塞ぐ。次に、ラットを伏臥位に固定しなおし、左側の腎臓に背側皮切にて到達し、腎の下局からトンネルを被膜下に上局まで作成する、ここに先ほど採取しておいた前葉の組織を移植する、腎の被膜に開いた創部には熱メス(コータリーペン:Gemini Cautery Kit)を用いて閉鎖をしておく。なおこの腎被膜下移植下垂体細胞塊,を用いる実験には、ラットの皮下に埋め込み可能な大きさの小型の浸透圧ポンプ(ALZET)を用いてラットの行動を自由に保ったまま行う(佐久間担当)。次に電気生理学的手法を用いて細胞間連絡を確認するため腎被膜下移植下垂体細胞塊をシルガードシリコンプレート(Dow Corning Co., Midland,MI,USA)にセットする。チャンバーは倒立型顕微鏡(Nikon IX-70)にセットし検査にはガラス電極(外径:1.2mm,内径:0.6mm,Hilgenberg,0.5M KC1封入)を用いる。2本のガラス電極を組織塊に試入しこれを電極に接続した入力インピーダンスアンプ(Axoclamp-2B,Axon Instruments,Inc.)にて計測し分析する(佐久間、曽爾担当)。 現在までで、電気生理学的手法をほぼ確立し文献として発表出来た。 (Otsuka&Sakuma, et. al.,2006;Shirasawa & Sakuma, et. al.,2007)
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