研究課題/領域番号 |
18591633
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
久保 忠彦 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70397959)
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研究分担者 |
越智 光夫 広島大学, 病院, 教授 (70177244)
安永 裕司 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 寄附講座教授 (40253075)
坂口 剛正 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (70196070)
下瀬 省二 広島大学, 病院, 講師 (30304439)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 癌 / ウイルス治療 / リポソーム / Isolated limb perfusion |
研究概要 |
【目的】vesicular stomatitis virus(VSV)およびVSV/磁性体リポソーム複合体の悪性骨腫瘍細胞に対する選択性と細胞増殖抑制効果、さらに骨肉腫ラットへの抗腫瘍効果について検討した。【方法】ウイルス感染率:対象細胞にVSV-LacZを投与し、beta-gal染色を行い、LacZ遺伝子の発現率を計測した。ウイルス遺伝子定量:対象細胞にVSVを投与し、培養上澄み液中のVSV genomic RNA量をreal time RT-PCRにて定量解析した。抗腫瘍効果:骨肉腫細胞に各種Multiplicity of Infection (MOI)でVSVおよびVSV/磁性体リポソーム複合体を感染させ、経時的にcytotoxicity assayを行い、正常ヒト骨髄細胞への効果と比較検討した。骨肉腫ラットへの抗腫瘍効果:右後肢に骨肉腫細胞(MSK)を移植後、患側大腿動静脈に人工心肺装置を接続し、VSV-GFPを投与する(Isolated limb perfusion system)。経時的に腫瘍体積、ラット体重を計測した。【結果】VSV感染により骨肉腫細胞では高率なLacZ遺伝子の発現が観察されたが、正常ヒト骨髄細胞では見られなかった。同様iにReal time RT-PCRでも骨肉腫細胞では正常ヒト骨髄細胞に比べ、VSV遺伝子の活発な増殖が確認された。VSVは腫瘍細胞選択性のある殺細胞効果がみられ、その効果は時間、MOI依存性であった。一方、VSV/磁性体リポソーム複合体では殺細胞効果がみられなかった。骨肉腫ラットに対するIsolated limb perfusion systemを用いたVSV投与により著明な腫瘍増殖抑制効果がみられた。【考察】本研究によりVSVは四肢腫瘍治療の新たなるストラテジーとなる可能性が示唆された。
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