研究課題/領域番号 |
18591635
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
山本 晴康 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10092446)
|
研究分担者 |
尾形 直則 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (30291503)
森野 忠夫 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (20380248)
NAKANO Yoko Ehime University, Graduate School of Medicine, Senior Assistant Professor
|
研究期間 (年度) |
2006 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
2,760千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | Pain / macrophage / gene-transfer / electroporation / Sciatic nerve / proenkepharin / pain / sciatic nerve |
研究概要 |
(目的)末梢神経障害による疼痛の治療法の開発として、中枢神経組織近傍で内因性オピオイド物質を過剰発現させることにより除痛を図ることが本研究の目的である。 (方法)ラット坐骨神経を4箇所結紮することにより、後肢に知覚過敏を起こさせるモデル作成した。腹腔から採取したマクロファージに電気的遺伝子導入法(electroporation)を用いて内因性オピオイド前駆物質であるプロエンケファリンを導入し、同じ個体の硬膜内に注入した。Vehicle群としてはプロエンケファリンの遺伝子導入を行っていないマクロファージを注入した。温熱覚過敏(heat hyperalgesia)はHargreaves' Planter Test Apparatus(UgoBasile)を用いて、触覚過敏(allodynia)はvon Frey filamentを用いて評価した。また、組織学的検討としてプロエンケファリンのmRNAの発現をin situ hybridizationで観察した。 (結果)Vehicle群ではheat hyperalgesia、allodyniaともに改善が見られなかったが、hyperalgesiaでは投与1週目からプロエンケファリン群は有意に閾値の回復を示し、6週目までは統計学的に有意差を認めた。allodyniaについては、投与後1週目から、プロエンケファリン群で有意に閾値の回復を示しており4週目までは統計学的有意差を認めた。組織学的検討では移植されたマクロファージ内でのm-RNAレベルでプロエンケファリンの発現を確認できた。 (考察)我々は難治性の神経痛に対する治療法の開発として、オピオイド前駆物質をelectroporation法を体外で行うことにより自家細胞に導入し、それを硬膜内に注入することによって中枢神経組織近傍で持続的に内因性オピオイドを産生する状態を作り出し、除痛効果を得ることに成功した。
|