研究課題/領域番号 |
18591671
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
北條 達也 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (40298740)
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研究分担者 |
高橋 謙治 京都府立医科大学, 医学研究科, 講師 (30347447)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,780千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 軟骨 / 滑膜 / レーザー / 熱 / マイクロウェーブ |
研究概要 |
日本白色家ウサギの膝関節にマイクロウェーブ照射器を用いて0-60W、20分の温熱刺激を与え、8時間後に膝関節から関節軟骨を採取し、タンパクおよびRNAを抽出した。HSP70のmRNAおよびタンパクの発現は非照射の対照群と比較して40W以上の温熱刺激を加えた群で亢進し、プロテオグリカンおよび2型コラーゲンのmRNAの発現も対照と比較して40Wの温熱刺激で最も亢進した。この研究により体外からの温熱刺激が関節軟骨に到達することが示され、関節軟骨の代謝を亢進することが明らかとなった。そこで、関節を構成する細胞の温度刺激に対する基本的な反応を調べるため、培養軟骨細胞と滑膜細胞を29度〜45度の温度環壌で24時間培養し、細胞増殖と細胞外基質産生を調べた。細胞増殖に関しては軟骨・滑膜ともに37度が指摘温度であり、45度の高温は有害であり、29度の低温は増殖が抑制された。一方、細胞外基質産生は細胞により指摘温度が異なり、軟骨細胞では41度で亢進し、滑細胞では33度・37度で亢進した。これらのことから、個々の細胞について、物理刺激が及ばす効果を検討する必要があると考えた。近赤外線などの光を用いた生体への刺激は様々な効果が報告されているが、その機序はほとんど明らかにされていない。レーザー光が関節に与える効果を詳細に検討するため、まずは培養滑膜細胞に対して、660nmのレーザーを2分間照射し、細胞増殖に関して検討した。その結果、レーザー照射は有意に細胞増殖を促進し、細胞周期をG1期からS期へと進行させることが分かった。その機序として、CDKインヒビターの一つであるp15の発現変化が起こることが原因であり、これはcAMPを介していることが明らかになった。
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