研究課題/領域番号 |
18591769
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
藤岡 知昭 岩手医科大学, 医学部, 教授 (80173409)
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研究分担者 |
杉村 淳 岩手医科大学, 医学部, 講師 (80306018)
小原 航 岩手医科大学, 医学部, 講師 (90337155)
高田 亮 岩手医科大学, 医学部, 助教 (00438467)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,980千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 480千円)
2007年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2006年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 膀胱癌 / MVAC療法 / 感受性予測 / 遺伝子発現プロファイル / オーダーメイド医療 / リアルタイムPCR / M-VAC化学療法 / 術前化学療法 / 個別化医療 / C-VAC療法 |
研究概要 |
私どもはこれまでに、cDNAマイクロアレイによる膀胱癌の遺伝子発現プロファイルに基づくMVAC術前化学療法感受性予測システムを構築した。今回、臨床応用へ向け、簡便で安価なリアルタイムPCR法を用いた感受性予測法を構築、その臨床的意義の検討と診断精度の向上を目的に研究を行った。 まず、感受性に強く関連する14遺伝子を特異的に検出可能なプライマーとプローブを構築し、リアルタイムPCRを用いて各々の遺伝子の発現量を検討した。この際、内在性標準遺伝子はCCT6Aを用いた。得られた遺伝子発現量はマイクロアレイにおける発現量と高い相関を示した。そこで、学習症例15例を用いてリアルタイムPCRによる感受性予測システムを構築したところ、学習症例は奏効群と非奏効群に明確に分離された。そこでさらに評価症例20例で予測精度を評価すると、非常に高い精度でその感受性を予測可能であった。 このようにリアルタイムPCRを用いた感受性予測法は高い精度でその感受性を予測可能であることが示されたので、さらにApplied Biosystem社のTaqman low density arrayを用いた感受性予測のカード化を試みた。感受性予測14遺伝子のうち2遺伝子の発現は、カードを用いた予備検討で十分な再現性が得られないことが判明したため、新たな部位にプローブとプライマーを再設計した。完成したカードを用いた遺伝子発現解析による38評価症例の予測結果は、リアルタイムPCRやマイクロアレイとほぼ同等に80%以上の精度で感受性予測可能であり、臨床応用に向け有用なツールとなりうると考えられた。すなわち、カードを用いることで、検体採取から短期間に(1週間以内)に予測が可能となり、また手技上の問題も解決する。そこで現在、本カードシステムを用いた感受性予測の臨床研究を開始した。本研究はオーダーメイド医療の先駆けとなるものと期待された。
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