研究課題/領域番号 |
18591846
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
市塚 清健 昭和大学, 医学部, 助教 (00338451)
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研究分担者 |
石川 哲也 昭和大学, 医学部, 助教 (60338449)
市原 三義 昭和大学, 医学部, 助教 (80424274)
梅村 晋一郎 京都大学, 医学部, 助教 (20402787)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,920千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 420千円)
2007年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2006年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | HIFU / 子宮筋腫 / 栄養血管 / 栄養血管閉塞 / 動物実験モデル |
研究概要 |
[目的・検討項目] HIFUにより体外的に子宮筋腫の栄養血管を閉塞することによる新しい子宮筋腫の治療法を考案した 本研究は、最新の超音波診断技術を子宮筋腫のfeeding arteryの同定に応用し、HIFUを同定した栄養血管の閉塞に応用し、子宮筋腫の無侵襲治療装置を開発し、動物実験でその有効性と安全性を検証し、更にその臨床手技を確立することを目的とし、以下の検討を行った。(1)HIFU照射による小動脈の閉塞とその諸条件の検討(2)血流遮断のメカニズムの解明と組織変化の病理学的検討(3)血管閉塞による血流支配領域の組織および腫瘍サイズの変化の検討(4)ヒト子宮筋腫に於けるHIFU照射の腫瘍血管閉塞効果の検討。[結果](1)ラット大腿動脈を用いて実験を行った。4300W/cm^2照射では直後に血流遮断が得られ、超音波造影剤の併用で、血流遮断に必要な強度を低減できた。(2)照射後に上昇したPSVは10分後に照射前値に戻り、2750W/cm^2では20分後にも照射前より高い値を持続した。4300W/cm^2では血流は遮断された。組織変化が照射後経日的に進行することも明らかとなった。(3)ラビット腎葉間動脈を閉塞することで支配領域で梗塞壊死が認められた。VX2腫瘍を大腿に植え付けたラビットを実験に用いた。栄養血管を閉塞することで、腫瘍の増大抑制が可能であった。(4)4000W/cm^2では、5例中2例にドプラ信号の消失すなわち血流の遮断が確認された。[まとめ]従来困難とされてきたHIFU照射による動脈閉塞が可能であることと、そのための超音波照射及び対象血管の諸条件を示した。HIFU照射による血管の組織変化と、それが経日的に進行すること及び閉塞が長期間持続することを示した。本研究結果を基に臨床応用が実現された時、本法は、(1)低侵襲な体外からの超音波照射である(2)治療に要する時間が5秒単位と短い(3)正常筋層と内膜に影響を及ぼさない(4)再発例にも繰り返し施行できる(5)治療装置が小型で安価(6)外来で治療可能、などの利点を有し、多くの患者に大きな福音をもたらすと期待される。
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