研究概要 |
頭頸部癌組織(口腔・咽頭癌26例、甲状腺癌17例、唾液腺癌6例)について実験が可能であった。組織ホモジネートを行ない、total RNA抽出、逆転写(RT)反応を行ないcDNAを合成しADAM9,10,12,15,17,28について、標本から合成されたcDNAからインターナルコントロールをGAPDHとして半定量的PCRを行ない、ADAM分子の発現量について解析を行なった。それぞれの病理組織型の癌組織において非癌部組織を陰性コントロールとして比較し、癌組織において高発現しているADAM分子を検索した。また癌組織においてそれぞれの病理組織間の比較によって発現量に差を認める特徴的なADAM分子を検索した。甲状腺癌組織および唾液腺癌組織においては癌組織で高発現であるADAM分子はADAM17とADAM28であった。口腔・咽頭の扁平上皮癌においてはADAM12、ADAM17とADAM28であった。その発現量は口腔・咽頭編平上皮癌が他に比べ多かった。病期、リンパ節および遠隔転移、再発、分化度、などの臨床病理学的因子との相関を確認することが出来なかった。
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