研究概要 |
(舌癌放射線治療後のMRI画像の変化)判定の基準としてまずMRI所見に着目し、放射線治療後のMR画像の経時的変化を明らかにした。再発の見られない49症例では16例の原発部位は顎下腺と同程度の造影を呈し,33例は顎下腺よりも低い造影を呈するかあるいは造影効果を示さなかった. (FDG-PETによる舌癌放射線治療効果の判定)FDG-PETは放射線治療の効果判定に有用とする報告が多数あるが,炎症への集積や生理的な集積によって偽陽性となる場合がある.舌癌では特異的な所見を呈する場合があることを明らかにした.これは腫瘍の存在部位に片側性にみられる集積で舌筋群のバランスが崩れたことによるものと考えられた. (頸部リンパ節転移診断基準の再評価)口腔癌では初診時の頚部リンパ節転移が予後に影響することは周知であり,舌癌の放射線治療においても同様である.CTや超音波装置などを駆使して評価を行うが,装置や検査法の違いあるいは検査者の違いによる画質の違いが判定に与える影響は大きく,その違いを把握する必要がある.我々の施設における過去の症例を再評価し結果,施設ごとに最適な基準を設定する必要があることを明らかにした. (舌癌原発巣および転移リンパ節の硬度検討のためのシステム構築)腫瘍の硬度が予後予測因子となる可能性を検討するために、圧力センサーを利用することとし、舌癌原発巣と頸部リンパ節転移の硬度について初期データを取得するためのシステムを開発した.
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