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ストロンチウムおよびバリウム導入による生体吸収性アパタイトセメントの開発

研究課題

研究課題/領域番号 18592130
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 補綴理工系歯学
研究機関徳島大学

研究代表者

今 政幸  徳島大学, 大学院ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (80116813)

研究分担者 武知 正晃  広島大学, 大学院医歯薬学総合研究科, 講師 (00304535)
河野 文昭  徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 教授 (60195120)
研究期間 (年度) 2006 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードα-TCP系セメント / ハイドロキシアパタイト / ストロンチウム / 硬化時間 / 間接引張強さ / 粉末X線回折 / Sr-Hap / SrHPO_4
研究概要

α-TCP系セメント硬化体中のハイドロキシアパタイト(HAP)結晶にストロンチウム(Sr)を導入させるために,Sr含有溶液とリン酸含有液を使用し,セメント硬化体が得られるかを検討した.その結果,α-TCP粉末にSrリン酸含有溶液とリン酸含有溶液の同時使用により練和すると,セメント硬化体が得られた.その硬化時間は練和液の濃度が高いほど短くなることがわかった.Sr含有溶液を用いたセメント硬化体の間接引張強さ(DTS)はSr無含有のCa溶液の場合よりも有意に上昇した(ANOVA, p<0.05).また,低濃度溶液での練和はDTSを高くする結果を示した.
セメント硬化体の結晶相を粉末X線回折を用いて確認したところ,硬化後24時間のセメント結晶相のほとんどはHAP結晶であった.しかし,練和液の組み合わせによってはα-TCPが多量に残留するセメント硬化体があった.硬化1週間後では,どの試料にもα-TCPの残留は認められず,ほとんどはHAP結晶であった.
Sr含有溶液を使用した場合には,硬化体の結晶相にSrアパタイトが生成されていた.Sr-HAPの生成に導入されなかったSrは,リン酸と結合してSrHPO_4がセメント内に生成されたが,硬化後1週間でSrHPO_4は消失することがわかった.
セメントの溶解性は,Sr+Ca含有溶液を用いた場合に著しく大きくなる傾向が認められた.これは,HAP中にCaより大きなイオン半径をもつSrが導入されると結晶が不安定になるためと考えられた.生成したHAP結晶はすべて板状であることから,リン酸八カルシウムを経由したHAPおよびSr-HAPであることが推察された.
以上のことから,α-TCP粉末をSr含有溶液で練和することにより,セメント硬化体中のHAP内にSrが導入できることは明らかとなった.

報告書

(1件)
  • 2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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