研究課題/領域番号 |
18592153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
久保 金弥 朝日大学, 歯学部, 講師 (00329492)
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研究分担者 |
藤原 周 朝日大学, 歯学部, 教授 (50229069)
飯沼 光生 朝日大学, 歯学部, 准教授 (70184364)
小野塚 実 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (90084780)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,650千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 咬合不全 / 海馬 / スパイン / 空間認知能 / SAMP8 / ストレス / 老化促進モデルマウス(SAMP8) |
研究概要 |
咬合挙上(マウスの上顎臼歯に歯科用レジンをもり持続的に咬む面を高くする)が海馬機能に及ぼす影響を行動学的および形態学的手法により検討した。学習機能に与える影響はMorris水迷路学習テストにより、海馬スパインに与える影響はGolgi-Cox染色を施し、定量的解析を行った。咬合挙上は老齢マウスに対して慢性ストレスとして作用し、Morris水迷路学習テストにおいて空間認知能を低下させた。これに対して、若齢咬合挙上マウスでは空間認知能の低下はみられなかった。また、空間認知能の低下した老齢マウスでは海馬錐体細胞樹状突起におけるスパイン数の減少が認められた。しかし、空間認知能の低下が認められない咬合挙上若齢マウスでは海馬錐体細胞樹状突起におけるスパイン数の減少が確認できなかった。この結果から、空間認知能と海馬錐体細胞樹状突起スパイン数とは密接に関連していることがわかった。また、咬合挙上は老齢マウスの記憶活動における海馬への情報入力量を減少させ、その結果シナプス後器官である海馬樹状突起のスパイン数を減少させるものと思われた。この成果は咬合不全が脳の高次中枢特に海馬機能に及ぼす影響の解明につながるだけではなく、咀噛維持や咬合不調和の改善を始めとする歯科医療の重要性が脳科学的に証明するものである。口腔機能の重要性が社会的に注目されはじめた今日において、「しっかり咬める。」状態にするための歯科医療の重要性が社会にアピールできると考える。
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