研究課題/領域番号 |
18592172
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
永田 昌毅 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10242439)
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研究分担者 |
中田 光 新潟大学, 医歯学総合病院, 教授 (80207802)
星名 秀行 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (30173587)
越生 章 (生越 章) 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (80323963)
田畑 泰彦 京都大学, 再生医科学研究所, 教授 (50211371)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,930千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 330千円)
2007年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2006年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 骨膜細胞 / 培養 / FGF2 / 骨増生 / インプラント |
研究概要 |
歯科インプラントによる口腔機能の回復に際しての歯槽骨の形と量の不足に対して有効な歯槽骨増生法の実用化へ向けた取り組みを行った。平成19年度の骨膜細胞の培養製造環境の整備に続き、平成20年度は培養自家骨膜による臨床試験を開始した。 (1)自家培養骨膜細胞の培養環境の整備、培養師育成、倫理委員会、院内における治験認可を行った。 (2)臨床試験実施に際しての計画の安全性、使用試薬および材料の妥当性と安全性について、試験培養を行い、発育の状態、細菌・ウイルス・マイコプラズマ感染、培養に用いる牛血清の残遺、細胞の形態変化(悪性化の監視)、細胞分化など、さまざまな項目について検討を行った。その結果、発育は約6週には培養条件下で鈍化し、細菌の検出は培養開始時に一部にマイコプラズマが検出されたのみで、培養終了時には感染はないことが確認された。移植時条件下で牛血性は蛍光免疫染色法、ドットブロット法で検出限界以下にあった。細胞増殖に伴い結節形成や異型性は見られなかった。培養段階でALP活性は維持されており、骨芽細胞が選択的に発育することが示唆された。 (2)培養自家骨膜の施用による実際の培養手順の具体的内容の検証:自家培養骨膜細胞製造に関する依頼、実際の骨膜細胞の採取、運搬、培養の手順、安全性の評価基準と方法、検査用検体の保存、品質基準の審査組織、搬出と移植までの手順について、その具体的内容を実際の臨床試験において確認した。採取および移植施用は手術室環境、運搬は機密式の容器において、BCRへの搬入から培養操作への移行はパスボックスを通じて、すべて計画通り行われ、管理および手技的に危弱性は指摘されなかった。これより、予定の臨床試験が継続的に実施された。 (3)研究実施期間終了時までに、合計7症例の培養自家骨膜の施用を行った。ベニア骨移植に併用が3症例、上顎洞挙上が4例行われた。そのうち植立と補綴が完了したものは2例で、それらについては所定の効果が得られている。残り5症例は、現在骨形成状態の経過観察と植立後の維持期間にある。いずれの場合も異常経過は観察されていない。骨形成の状態は上顎洞挙上、歯槽骨増生ともに予定の骨量が得られ、術後の吸収は今のところ観察されていない。引き続き長期予後を観察すると共に、新たな症例による試験が引き続き必要であると考えている。
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